LINEヤフーは2月14日、新たに約13万件の個人情報が流出した可能性があることを明らかにした。同社は昨年11月に約44万件の漏洩があったばかりで、今回の流出で計約57万件に拡大したことになる。ネット上では批判の声が殺到しているが、批判にとどまらず、LINEアプリそのものを再考する利用者が出てきているという。
「今回の流出には2通りあり、1つは昨年11月の漏洩に追加される形でユーザーに関する情報などが約7万9000件発見されたもの。もう1つはこれとは別に、従業員等に関する個人データ約5万7000件の流出が明らかになったものです。ちなみに、流出したのは氏名、メールアドレス、電話番号等で、いずれのケースでも銀行口座やクレジットカード情報は含まれないとしています」(社会部記者)
LINEヤフーでは昨年11月の漏洩以前にも、業務委託先の中国企業の従業員が利用者の個人情報にアクセス可能だったことが明らかになっており、総務省から行政指導を受けていた。たび重なる情報の流出にセキュリティの甘さを指摘する声も多く、また、個人では情報流出は防ぎようがない。
そうしたことから、「脱LINE宣言」をする利用者が現れ始めているという。慣れ親しんだLINEと決別し、他のアプリに乗り換えようというのだが、どんなアプリが候補に上がるのか。
「LINEの代替アプリとしてまず挙げられるのは、世界で最も使われているメッセージアプリ『Whats App』ですね。チャットやボイスメッセージ、ビデオ通話など基本的な機能が無料で使用でき、Meta社が提供しているので『Facebook』や『Instagram』をすでに使っている人は違和感なく利用できるでしょう。他にはPCで利用している人も多い『Skype』にもスマホ版があって、チャット機能も充実していますね。また、日本の企業が管理しているものでは『Viber』があります。運営は楽天の子会社が行なっていて、簡単に使えるメッセージアプリです」(ITジャーナリスト)
もはやLINEは信用できない、というユーザーにとっては検討の余地があるかもしれない。
(小林洋三)