冷凍餃子がフライパンに張り付いてしまう…。そんな何気ないX(旧Twitter)の投稿を受けて、味の素冷凍食品は「ギョーザ」をより張り付きにくく、失敗なく、誰でもパリッとした羽根つきギョーザが焼けるよう、2月11日よりリニューアルして発売すると発表した。
ことの発端は昨年5月11日、とあるXユーザーが餃子の下の皮だけがフライパンに張り付いた画像と共に「油いらないって!!!!書いてたじゃん!!!!!!嘘つき!!!!!!」と投稿したことにはじまる。これに味の素冷凍食品の公式アカウントが即座に反応し、「このたび調理にご使用いただきましたフライパンを、着払いにてご提供いただけないでしょうか?」と研究・開発に活用するため譲って欲しいとお願いしたのだった。
その後、同社は公式サイトで冷凍餃子が張り付いてしまうフライパンを持っている人にフライパンの提供を呼びかけた。すると、計3520個のフライパンが集まり、「冷凍餃子フライパンチャレンジ」という専用サイトを立ち上げて、全てのフライパンのデータを公表。焦げ付きにくくする方法なども紹介していた。これにネット上では《企業努力というのを目の当たりにした》《いくらなんでもやりすぎでは…》など驚きと称賛の声が相次いでいた。
「味の素冷凍食品は1972年に日本で最初に冷凍餃子を開発し、発売からおよそ50年で50回以上も改良を加えているといいます。ちなみに、油なし調理や水なし調理を取り入れたのも同社が先駆けでした。21年に東京五輪が開催されると、7人制ラグビーの女子米国代表のイローナ・マー選手や、卓球女子日本代表の石川佳純選手、平野美宇選手らが選手村の食堂で提供されている餃子を絶賛。そして、それが味の素冷凍食品の『ギョーザ』であることが明らかになると大きな話題になりました。冷凍食品で日本のみならず世界からも絶賛されるのは、研究・開発に努力の積み重ねがあってこそなのかもしれません」(フードジャーナリスト)
より張り付きにくくなった「ギョーザ」に購入者からどんなリアクションが届くか楽しみだ。
(小林洋三)