「西村経産相、将来の首相に意欲」。威勢のいいタイトルが付けられたのは、2023年4月16日更新の「産経新聞」WEB版だった。同日放送されたBSテレ東番組に出演した西村康稔経済産業相(当時)が、「日本の将来のため、リーダーとしてやらなければならないという気持ちは強く持っている。ふさわしいと言われるように結果を出したい」との発言を受けてのものだった。
あれから8カ月―。自民党安倍派の政治資金パーティー収入の裏金化疑惑を受け、経済産業相を辞任。事実上の更迭と見られている。首相への道は遠のき、追い討ちをかけるように“文春砲”が火を噴いた。
12月21日発売の「週刊文春」が、西村氏が11月の米国訪問の際、宿泊先の高級ホテルでの“ある疑惑”をスクープ。西村氏が宿泊したのは、隣同士の2つの部屋がコネクティングドアという内側のドアでつながっている「コネクティングルーム」と呼ばれる部屋。隣室には緊急時に備えてSPが宿泊する予定だったが、西村氏は30代の女性秘書官が泊まるよう、内々に指示したという。
記事によれば、“ぴたりと身体にフィットし、ボディラインが露わになる服装を好む”という秘書官は、23年2月に突然、西村氏の私設秘書となり、7月に政務秘書官に抜擢されたばかりだ。
裏金疑惑に続き、外遊先であってはならない艶っぽい疑惑。「コネクティングルーム」といえば、20年に安倍晋三首相補佐官と厚労省の女性幹部の不適切使用が文春で報じられ、“使用上注意”の御触れが出されていたはずだが…。
「兆候はありました。22年、西村氏が10年以上も前から『世界各国美人図鑑』などと題し、日本を含む世界各国の女性の写真を自身の公式サイトに掲載していたことがSNS上で話題になりました。写真には『若き美人たち』『美人ぞろい』『買い物帰り(?)後姿美人』『就寝中にごめんなさい!』などの説明文を添えて150枚近くもアップされていた。ユーザーからの指摘によって多くが削除されたようですが、当時は《気持ち悪い》《無断撮影》などの声が飛び交ったものです。助平でもせめて人気や人望があればいいのですが、自身のYouTubeチャンネルでは1400本以上の動画を投稿しても、チャンネル登録者数はわずか800人程度。閑古鳥が鳴いています」(週刊誌記者)
結果を出しているのは、自身が助平だという証拠だけか…。
(石田英明)