この資格検定でナンボ稼げる?(31)「ねこ検定」で空前のブームに乗る

 令和に入っても猫ブームはとどまるところを知りません。かくいう私も、犬か猫かで言えば猫派です。そこで今回ご紹介する検定は「ねこ検定」。猫の種類、歴史、生態、病気など幅広い知識が学べます。

 それではさっそく、例題を見てみましょう。

〈問1〉猫ブームの火付け役となった、駅長「たま」がいた駅の名前は、①更岸、②大岸、③貴志、④貴生川のうちどれ?

〈問2〉個体差もあるが、猫が生涯のうち睡眠にあてる時間の割合は、①50%、②55%、③60%、④70%のうちどれ?

 実際の問題も4択マークシート式で出題されます。例題の答えは〈問1〉が③、〈問2〉が④でした。

 試験区分は初級、中級、上級があり、受験料は4800円(初級)から6900円(上級)。試験開催地は札幌、仙台、東京、名古屋、大阪、福岡となっています。

 私は上級まで合格していますが、中級以上になると、公式テキストの中でもかなり細かいところまで出題されるため、けっこう覚えるのが大変でしたね。

 しかし、試験内容自体はかなり充実しており、これから猫を飼おうと思っている人や、すでに猫を飼っている人にとっても何かと役立つ検定だと思います。

 例えば、トイレを置く位置にもよしあしがあるのをご存じでしょうか。洗濯機の横など音がうるさいところに設置するのはNG。リラックスして用を足せませんからね。

 猫の勉強をして、興味を持ったら実際に飼ってみるのもいいでしょう。

 猫を飼うと血圧が安定するという話もありますし、アメリカの医学誌に掲載された論文によれば、心筋梗塞などの心臓血管系の病気になるリスクも低くなるとか。

 また、犬などと違って猫は上下、左右、前後と立体的に動き回ります。こうした猫の動きを追うことは、視野が狭くなりがちな高齢者には認知症の予防にも効果があると言われています。

 また、社員のストレスマネジメントのために猫を職場で飼うケースも、ここ近年は増えています。

 猫と触れ合っている時、人の脳には、「愛情ホルモン」と呼ばれる脳内物質・オキシトシンが分泌され、心身のストレスから解放されるそうです。さらに猫という共通の会話があれば、社員同士がコミュニケーションをとる機会も増え、チームワークの向上も見込めます。

 猫カフェや猫専用ホテルの経営、猫写真集の出版、あるいはユーチューブへの猫動画投稿といったビジネスを展開するにしても、猫の生態や習性に関する知識は欠かせません。

 このように、猫を知り、猫を飼うことは、健康面やビジネス面においてプラスに働くことでしょう。

 猫の病気や体調不良のサインを見逃さないためにも、取得しておいて損はないはずです。

(すずき・ひであき)

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