サイバーエージェントが7月26日に行った第3四半期の決算発表(22年9月〜23年6月)では、売上高が咋対比0.2%減の1717億円、営業利益は同86.2%減の14億円と、大きく後退した。
「中でも大きく足を引っ張ったのが、同社のドル箱だった『ウマ娘』を擁するゲーム事業です。売上高が27%減の337億円、営業損益は99億円減で1億円の赤字に転落してしまったのです」(経済ジャーナリスト)
このところサイバーエージェントや藤田晋社長の周辺は何かとお騒がせだった。5月には約700円の株価が約600円まで急降下していた楽天Gの第三者割当増資を引き受け、100億円規模の出資を行った。さらに7月には、日本競走馬協会主催の日本最大の競走馬のセリ市のセレクトセールで、藤田氏は23億6900万円もの金を投じて競走馬を購入している。
「さらにサイバーエージェントは、同社が出資するABEMAで22年サッカーW杯カタール大会の全試合の放映権を取得しました。放映権料は200億円とも報じられましたね」(前出・ジャーナリスト)
派手な数字と話題が飛び交う同社と藤田氏周辺だが、肝心のゲーム部門は前述のように大失速。ばかりか、ウマ娘を手がける同社傘下のサイゲームスは、「ウマ娘が特許侵害に当たる」として5月にコナミデジタルエンタテインメントから訴訟を起こされている。
「孝行娘」だったはずが「不肖の娘」になってしまったウマ娘。この先の追い込みは期待できるのか…。