スシロー迷惑動画拡散で玉川徹氏が持論「いちばん広めたのはメディア」

 6月上旬、回転寿司チェーン大手「スシロー」の運営会社が、店内で迷惑行為を行った未成年の男性に対して約6700万円の損害賠償請求を行ったことが明らかになった。6月21日放送のテレビ朝日系「羽鳥慎一 モーニングショー」では、飲食店経営者としても知られる弁護士の石崎冬貴氏をゲストに招いてこの話題を取り上げた。

 コーナー中盤では迷惑動画を拡散したインフルエンサーの責任について議論が行われた。石崎弁護士は「(訴えられた)少年と撮影者はのぞいて、そこから先の方、個人に転送したのかインフルエンサーのように大量に拡散したのかわかりませんけれども、この方たちに法的責任を追及するのはかなり難しいと言われています」と述べ、動画を広めたという点では「報道番組も同じようなことになる」と指摘し、コメンテーターの玉川徹氏もこう述べていた。

「いちばん広めたのはメディアかもしれない。だけど報道に関して言うと、プライバシーの関係で言うと、プライバシーを暴くというのは本当はダメなことだけども、それが社会的に有益、多くの人に知らせることが有益だっていうことのバランスですべて成り立ってるんですよね。同じような主張をインフルエンサーにされてしまったら、『なんで報道はOKで、私はダメなんですか』って話になりかねない」

 この発言にはSNS上でも《たしかにいちばん広めたのはテレビだよ》《ネットを見ない高齢者はテレビで報道しなければ知らなかったでしょ》《テレビも同罪》といったコメントが相次いでいた。

「番組では過去の判例がないものの、インフルエンサーの責任も問うべきという意見が出ていました。その理由のひとつが、インフルエンサーも動画の拡散によって利益を得ていたというもの。とはいえ、ボカシつきながら、スシロー動画を何度も何度もオンエアしたワイドショーや情報番組もまた、スポンサーから広告収入を得ているのも事実。玉川さんの言うように、いちばん広めたのはテレビ。ペロペロ動画を全国ネットでタレ流し続けたことが社会的に有益だったかどうかは疑問ですし、インフルエンサーの責任が問われたらテレビ局にも波及しかねないでしょう」(メディア誌ライター)

 今後、テレビの情報番組も、SNSに出回る動画を扱う際には慎重を期してほしいものだ。

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