「位置ゲー」の次は「眠ゲー」 ポケモン新アプリ「Pokemon Sleep」という妙手

 16年7月にリリースされるや世界的な話題になり、たちまち街中にスマホ片手に歩く人を溢れさせた「ポケモンGO」。GPSの位置情報に基づいて歩くことでゲームを進めるという新たな発想は、他のゲームも後追いし一つのジャンルとなった。いわゆる「位置ゲー」というやつだ。

 そして今度は「歩行」に続いて「睡眠」にそれを広げようとしているというのだ。株式会社ポケモンは、ポケモンの最新情報を配信するユーチューブの「Pokemon Presents」(ポケモン プレゼンツ)で27日に新たなスマホ向けアプリゲームの「Pokemon Sleep」(ポケモン スリープ)を夏にリリースする予定であることをアナウンスした。まだ略称はないが、「眠ゲー」とでも呼ばれることになるのだろうか。

「なんでも、“朝起きるのが楽しみになるゲーム”ということで、スマホで睡眠を計測・記録すると、その結果に応じてポケモンたちの寝顔が見られるとのこと。いろいろなポケモンの寝顔を見たいがためにしっかり寝ることで、結果、睡眠のリズムが整うということでしょう」(ITライター)
 
 そのため、睡眠を計測するためのデバイス「ポケモンGO Plus+」(ポケモンゴー プラスプラス)も同時に発売するという。ポケモンGOではスマホ画面を覗いていなくても、近くにポケモンが潜んでいたり、ポケストップがある場合にはランプと振動で知らせてくれるデバイス「ポケモンGOプラス」があるが、「プラスプラス」では枕元に置くとセンサーが眠っている時間を計測し、ブルートゥースでスマホにその情報を転送してくれるという。

「実はPokemon Sleepは19年5月にポケモンの事業戦略発表会でポケモン社が発表していて、20年にリリースを目指すとしていました。ところが予定を過ぎてもリリースされず、今年1月になって海外のポケモン攻略サイトでスリープの登場を予感させる情報が見つかったとの報告が上がりました。それが日本にも伝わり、ユーザーから『長い眠りだったな』『ようやく起きたか』といった声がSNSなどに上がっていたのです」(同)

 そして今回の正式な発表に至ったというわけだ。

 スリープでは、ポケモンGOで「歩行」をエンタメ化したのと同様に、「睡眠」も上手に取り込めるかどうかが注目される。そしてもし成功すれば、次々と食事など他の日常行為を素材にしたゲームが生まれるといったこともあり得るかもしれない。

(猫間滋)

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