11月11日、ヤマハ発動機が都内で「安全ビジョンおよび技術説明会」を実施。時速5キロ未満の走行時の制御で二輪を安定させ「立ちゴケ」を防ぐ運転支援システム「AMSAS(アムサス)」を公開した。
「AMSASシステムは、安全バーのようなInertial Measurement Unit(慣性計測装置)と駆動・操舵アクチュエーターを搭載し、駆動力と操舵力を制御することでバランスを取り、自立する仕組みとなっています。このアシスト機能は時速5キロ未満で作動するため、立ちゴケやUターン時の転倒を防いでくれるといいます。なお、この機能は既存車両に後付けも可能だといい、日高祥博社長は『コストの問題がクリアできれば、今すぐにでも市販したい。私の感覚では(車両価格に)プラス5万円程度なら受け入れてもらえる』と早期導入に前向きな姿勢を示しています」(フリーライター)
ただ、そのゴツい「見た目」には疑問を感じる人も多いようで、ネット上では《まだ開発段階で見た目も変わってくるんだろうけど、現状ではデザイン的に厳しい。バイクなんて見た目が10割だからね》《見た目がダサすぎる! 立ちゴケは乗り始めの頃しかしないし、わざわざこんなの取り付ける必要ない》など厳しい声が相次ぐ一方、《無理なすり抜けが減ってくれると嬉しい》といった意見も見られ賛否両論だ。
「確かにバイクの見た目は非常に重要だと思いますが、最近は大型バイクに乗る女性やシニアも増えたことで、立ちゴケに不安を感じる人も少なくありません。停車した際に砂利や落ち葉に足を取られたり、ズボンや靴紐がステップに引っかかったりUターンでハンドルを取られたりと、ベテランライダーでも立ちゴケしてしまうことはありますからね。また、指摘されている通り無理なすり抜けなど危険な運転が減ることも期待できますから、運転に慣れるまではAMSASを利用するといった使い方もいいかもしれません」(モータージャーナリスト)
あれば便利なのは間違いないが、果たしてAMSASは普及するのだろうか?
(小林洋三)