氷川きよしの「美川憲一化」は“本家”のお墨付きだった

 00年のデビュー以来、一度も人気が低迷することなく歌謡界の第一線で活躍。近年は様々なジャンルの音楽に挑戦し、ミュージカルにも出演する氷川きよし。現在は若いころの王子様キャラとは違い、性別を超えた中性的な雰囲気が大きな魅力となっている。

 19年11月に行われた新曲イベントの際、「本来の自分に戻りました!」と新生・氷川きよしを強調。その後のインタビューなどでも「ジャンルレスな感じで」「他人にどう思われるかじゃなくて、自分がどう生きたかが人生ですから」など吹っ切れたように話し、一部メディアは“ジェンダーレス宣言”という言葉を用いて報じていた。

 だが、歌謡界でジェンダーレスなキャラは今に始まったことではない。あの美川憲一も若いころは氷川きよし同様、王子様的な存在だったが、低迷を経て80年代後半に復活した際には衣装やメイクを現在のような姿にモデルチェンジ。そのため、ネット上では《氷川きよしの美川憲一化》なんて書き込みも多く、検索エンジンでも関連ワードに挙げられている。

「2人はステージでの共演も多いですし、氷川本人も慕っています。美川さん自身、ジェンダーレス宣言の前に氷川から相談を受けていたことを昨年末に配信された『文春オンライン』のインタビューの中で語っています」(スポーツ紙芸能デスク)

 記事によると「ギリギリのところまではいいけど、それ以上は慎重にね」とアドバイスを送ったことを明かしており、それが彼を後押ししたのかもしれない。

「昔から芸能や芸術の分野には中性的感性を持つ人が少なくありません。それが魅力のひとつであり、素晴らしい作品を数多く残す原動力になっていたりします。氷川さんの場合もずっと支持していた女性ファンの大半は変わらずに応援しているし、それに加えて新たなファンも獲得しています。本人とファン、双方にとってウィンウィンの関係なのでしょう」(同)

 将来的には美川憲一のようにバラエティ番組に進出したり、“芸能界の御意見番”なんて呼ばれる日が来るのだろうか。

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