Twitterでの投稿で、削除請求が最も多かったのが日本からだったことが判明し、ネット上で物議を醸している。
「1月25日、米Twitter社は透明性に関する報告書を公開しました。それによれば21年1~6月までの半年間に政府機関や裁判所、個人を代理する弁護士から法律に基づいた削除請求がTwitter社に全世界から4万3387件あり、そのうち4割超となる1万8518件が日本からのもので、国別で最も多いことが判明したのです」(社会部記者)
日本に次いで2番目に多かったのはロシアで、トルコ、インド、韓国の順で続き、この上位5カ国で全体の95%を占めている。なお、Twitter社はこうした削除請求の54%に対応していて、対象のアカウントに対し投稿の一部または全部の削除を求めたという。
「メディア各社がこの件を報道しており、その中で『政府機関』や『削除請求』という言葉が切り取られ、《日本では言論統制が進んでいる》といった意見も見られますが、それは間違い。そもそも法的に削除請求がされたのは違反薬物規制、卑猥、金融犯罪に関連するものがほとんどだったというので、基本的には事件性のある投稿を削除するように要請されたということだと思います。Twitterの法的削除請求が日本で全体の4割と非常に多い理由は明らかになっていませんが、そもそもの利用ユーザー数が日本はアメリカに次ぐ2番目と多く、また利用率では世界トップというデータもあります。そのため単純に法的削除請求の件数が増えたとも考えられます」(ITジャーナリスト)
アメリカではFacebookの元従業員による告発で同社のSNSが不正利用されている実態が明らかになったが、日本ではTwitterが犯罪に悪用されるケースが多いのかもしれない。
(小林洋三)