5月23日に富士フイルムが新製品となるデジタルカメラ「GFX100」を6月28日に発売すると発表したのだが、そのお値段が、なんと税抜きで122万5000円也。ミラーレスデジタルカメラは、高級化の一途をたどるばかりだ。
「『GFX100』は1億200万画素のラージフォーマットセンサーを搭載しており、高速・高精度AF、4K動画撮影も可能な、まさに機能も価格もモンスター級のミラーレスカメラ。プロや愛好家に向けた商品ですが、それにしても最近のミラーレスは本当に高いですよね」(カメラ雑誌編集者)
デジタル一眼市場では、そうした高級ミラーレスカメラが続々と登場しており、昨年からは最大手のキヤノンやニコンも参入。価格は「GFX100」には及ばないが、20万~40万円台と、初心者やアマチュアには少々手を出しにくい状況となっている。
「昨今はデジタルカメラ分野自体が斜陽産業と言われており、今後2年で市場規模が半分にまで縮小すると分析する専門家もいます。その原因は、何といってもスマートフォンカメラの高性能化。最近のスマホカメラはコンデジと比べても遜色がない、もしくはそれ以上の性能を持っているため、わざわざデジカメを買う必要もない。そこで各メーカーは差別化を図るため、こぞって高価格帯の超高性能ミラーレスを投入しているわけです」(カメラライター)
100万円超えのカメラにどれほどの食いつきがあるのかは分からないが、台数を絞りコアな需要をターゲットにしなければ競争が成り立たない状況に、今後ますます高級化は進みそうだ。
(小林洋三)