2021年に公開された「AsageiBiz」の記事の中で大反響を呼んだニュースを取り上げるこの企画。「もう今日で母親のことを気にして生きるのは止めたい。これからは政治にも向き合おうと思います」--。21年2月、自身のツイッターでこう宣言したのは立憲民主・蓮舫議員の長男である村田琳だった。堂々たる親離れ宣言は大いに共感を集めたが、そこで引き合いに出されたのが、あのポエム好きな二世議員で…。(2021年2月10日配信記事より)
思わぬ話題で名前が挙がった小泉進次郎環境相も、さぞや苦々しい思いをしているのではなかろうか……。
2月3日、立憲民主党の蓮舫議員の長男であり、アイドルグループ「VOYZ BOY」で活動中の村田琳が、自身のYouTubeを更新。「こんな状況下(緊急事態宣言)のなかにもかかわらず、政治家の方々はなんで揚げ足取り大会をやっているのかなということです」と疑問を呈し、さらに「国難という状況において、国民のことより自分のことや党のことを優先で考えている人がいるのであれば、国会議員を、政治家を辞めるべきだと思います」と、人物こそ特定しなかったものの、“揚げ足取り議員”を痛烈に批判したことが大きな話題になった。政治ジャーナリストが語る。
「誰もが感じるように、この発言が母親の蓮舫氏に向けられたものであることは間違いないでしょう。村田は1月27日の参院予算委員会を見て、『与党も野党もコロナの改善の話ではなく、今年行われる選挙で頭がいっぱいなんだな』と感じたとしていますが、そこでは蓮舫氏が菅義偉首相に対し、『そんな答弁だから伝わらないんですよ』と糾弾していました。菅首相もさすがに『少々失礼じゃないでしょうか』と反論しましたが、あの物言いは息子からしても耐えられなかったんでしょうね。蓮舫氏は翌日にTwitterで陳謝しましたが、村田はYouTubeチャンネル開設の際、母親の知名度でメディアに取り上げてもらったことに感謝しながらも、『もう今日で母親のことを気にして生きるのは止めたい。これからは政治にも向き合おうと思います』と、きっぱり”親離れ宣言”していますからね。今後は蓮舫氏の息子という立場ではなく、有権者の一人としてズバズバと発言していくのではないでしょうか」
そんな村田の言動に対しSNS上では、《しょせん自分と親とは別!言いたいことは言うべき!》《本音は「お母さん恥ずかしいからやめてよ」かな?息子の一言は心に刺さるだろうな》《彼の意見は正論!ただ、その声は母親であり、党の幹部である蓮舫氏に届いているのだろうか?》といった支持派が多く、なかには《君のほうが小泉進次郎よりよっぽど政治家に向いているよ!》といったコメントも……。
「というのも、東京電力福島第1原発事故から10年を迎えようとしている中、2月4日には小泉純一郎元首相が会見で『政府が音頭を取れば、必ず原発ゼロでやっていける。日本は自然エネルギーに恵まれた国で夢がある』と持論を展開、『なぜ政府は脱原発にカジを切らないのか』と脱原発を盛んに訴えていました。ところが、進次郎環境相(当時)は相変わらずダンマリを決め込んだまま。彼のブレーンの中からは『今はまだ動くべきではない。動いたら潰される』という意見もあり、下手に動いてオヤジさんのメンツをつぶすことも出来ず、それに従っているようですが、リーダーシップを発揮できないのなら何のための大臣か、ということ。親離れできない39歳男より、親を恐れずに言うべきことは言う23歳の青年のほうが、よっぽど政治家に向いている。そう思われても仕方がないでしょうね」(前出・ジャーナリスト)
発言で株を上げた蓮舫氏の息子と、発言しないことで立つ瀬がなくなったと言われる進次郎氏。今後の展開やいかに。
(灯倫太郎)