大谷翔平、残り試合登板せず!「快挙」持ち越しで新たな神話が…

 快挙達成は来シーズンに持ち越しとなった。

 エンゼルスの大谷翔平選手が残り試合で投手として出場しないことが分かった。ジョー・マドン監督が地元紙ロサンゼルス・タイムズの取材に応じ、「ここ2試合の登板を力強い投球で締めた。もはや得るものはない。本人とも話し合った」(電子版)とコメントした。1918年のベーブ・ルース以来、103年ぶりとなる“2桁勝利&2桁本塁打”が見られないのは残念だが、先発回避の突然の発表にはワケがありそうだ。

「メジャーリーグでは曜日や対戦相手などによって、チケットの料金が異なります。大谷の最終先発が予想されていたのは10月3日(現地時間)ですが、そのチケットが快挙達成を見越して買い占められたり、非合法な転売を防ぐためでもあるのでしょう。ファンをガッカリさせたくなかったのだと思います」(現地関係者)

 9月18日の登板回避の原因となった右腕の違和感を懸念する声も再燃していた。また、こんな指摘も聞かれた。「大谷は本当に納得しているのか?」という疑問だ。

「大谷は“投げたがり”です。前回登板では勝利投手にはなれませんでしたが、7回1失点と好投しており、どこも故障していないのなら『投げたい、勝ちたい』と思っているはずです」(在米ライター)

「投げたいと思っているはず」との声は、日本ハム時代を知る関係者からも多く聞かれた。

「マドン監督は大谷と話し合って、登板日を決めてきました。今回も話し合いがされましたが、ペリー・ミナシアンGMも同席したようです。違和感と発表された大谷の右腕の状態が良くないのか、体力的にボロボロで、『投げさせない』という結論ありきでの話し合いになっていたのでは」(同前)

 マドン監督は9月25日の前回登板後、「中7日なら、ペナントレース最終戦の10月3日が大谷の次の登板になるが?」という質問を受け、「まだ決めていない」「話し合ってから」とはぐらかしている。即答を避けたわけだが、この時点で「次回登板は無理」と“体力的な限界”を察していたのかもしれない。

 ハンク・アーロンがベーブ・ルースの本塁打記録714本に挑んだ1973年のことだ。アーロンは713本でシーズン終了となり、記録に並んだのは翌74年の開幕戦だった。「ベーブ・ルースの記録に並ぶのは年越し」、そんなジングスも新たに生まれそうだ。

(スポーツライター・飯山満)

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