「ジャニーさんに褒められたことって1回もないのよ」
シブがき隊時代の苦難を振り返ったのは、情報番組やバラエティに引っ張りだこの薬丸裕英。元男闘呼組の岡本健一と5月6日深夜放送の「TOKYO SPEAKEASY」(TOKYO FM)に出演し、ジャニーズ談義に花を咲かせた。話題が2年前に他界したジャニー喜多川氏におよぶと、屈辱的なエピソードを明かすこととなった。
面と向かって褒められたことはなかったが、薬丸によれば、ジャニー喜多川氏は周囲のタレントに「シブがき(隊)のコンサートのトークを聞きに行け」とすすめていたという。
その話を聞いた岡本は「おもしろいからね」と相槌を打ち、シブがき隊のトーク力の高さを改めて評価していた。その結果、当時のジャニーズの後輩たちがトーク目当てにコンサート会場を訪れたようだが、薬丸はこんな苦言を…。
「(コンサートを)見に来てた子がたくさんいて、『今日コンサート見させていただきます』って言って…。曲聴いてないのよ。トークになると入ってくるわけ。トーク終わったら出て行っちゃうっていう。失礼なJr.がいっぱいいたのよ」
肝心の曲を聴かずに、MCのトークだけを聞いて退席していた後輩の中には、元SMAPのメンバーもいたようで…。
「SMAPの中居(正広)君も見に来てたって言ってて、のちに一緒に食事をした時に『じつはシブがき(隊)のコンサート見に行ったんですよ。トークだけ』みたいな(笑)」
苦笑まじりに話した薬丸だが、レコード会社のスタッフを通じて「ジャニーさんが褒めてたよ。きみたちのトークを」と、間接的にではあるがジャニー喜多川氏の称賛の声は耳に届いていたという。
1982年の歌手デビューから一気にスターダムを駆け上がったシブがき隊だが、後発の少年隊や光GENJIといったグループの台頭もあって1988年に解散。その決断には「役者をやりたい」という本木雅弘の強い意向がはたらいたと言われている。
「解散当時、薬丸さんだけは解散に反対の立場をとっていました。それにしても、ジャニーさんがデビュー当時から薬丸さんのトークの才能を見抜いていたとは驚くばかり。そしてジャニーさんのすすめで薬丸さんのステージを見ていたという中居さんも今や名司会者。そういう意味では、薬丸さんは歌や踊りではなくトークで注目されたジャニーズタレントの元祖と言えそうです。2人とも事務所を退所しましたが、現役のジャニーズタレントとの共演が許されているという点ではレアケース。薬丸さんにいたっては、今も自宅に少年隊の東山紀之さんを招いているそうですから、ジャニーズとの関係も良好で、テレビから干される心配はなさそうです」(芸能ライター)
手越祐也や錦戸亮、山下智久といった“大物”がジャニーズを去ったが、テレビに出続けるには、やはり円満退社が絶対条件なのかもしれない。