11%の企業が忘年会を開催!「クラスター危機」でも欠席できない社内事情

 福島県は12月12日、17人が新型コロナウイルスに感染していると発表。このうち8人は福島市内の飲食店で忘年会に参加したことでクラスター(感染者集団)になったと見られている。

「政府や各地の知事らが少人数で短時間、飲食をする時だけマスクを外す『マスク会食』をするよう呼びかけていますが、福島市保健所によると、クラスター感染した8人は男女14人が出席した忘年会に参加し、参加者はいずれもマスクをせず1次会と2次会を合わせて2時間以上にわたり飲食をしていたといいます」(社会部記者)

 コロナの第3波到来により、東京商工リサーチがおよそ1万社を対象に実施したアンケート調査の結果によれば、約9割の会社が“忘年会を開催しない予定”と回答したことが明らかになっている。逆の見方をすれば、11.62%にあたる1169社が昨年に続いて今年も開催するとのこと。また、マイナビニュースが会員804人に「忘年会に出席する予定があるか」アンケートをおこなったところ「はい」と答えた人が18.2%に上ったという。会社の忘年会は自粛傾向にあっても、まだ約2割の人は忘年会に参加する予定だというのである。

「なお、ネット上を覗くと忘年会に出席する理由として見られるのは、《社長からの命令で忘年会には全員参加が義務付けられている》《毎年恒例の忘年会を楽しみしていたから》《地元の仲間と地元の居酒屋でやる忘年会だから問題ない》《重症化しない20代だけが集まってやるから大丈夫》といったもの。本来であれば今は忘年会に参加しないのが一番ですが、どうしても参加しなければならない社内事情がある人も…。酒を飲んでしまうといい加減になりがちですが、とにかく飲食をする時以外はマスクの着用を心がけていただければと思います」(医療系ライター)

 これから年末にかけて、忘年会によるクラスター発生件数はますます増えそうだ。

(小林洋三)

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