10月16日に上映スタートした「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」が、爆発的な人気を呼んでいる。10月21日付の米ニューヨークタイムズ紙電子版では、同映画の週末興行成績が日本以外のすべての興行成績を合算した数字を上回ったと報道。世界中で新型コロナの第二波が警戒されるなか、突出した人気が浮き彫りになっている。
そして日本国内では各地のスーパーやドラッグストアにおいて、コロナ禍に負けない鬼滅コラボがまざまざと展開されているというのだ。
「子どもたちには『鬼滅の刃』関連のお菓子が大人気。娘が友達を家に呼ぶというのでみんなで食べられる『ベビースタードデカイラーメン鬼滅の刃』をドラッグストアで買おうとしたら、《おひとり様一点限り》になっているではないですか!もはやマスクでさえ好きなだけ買えるのに、まさかお菓子が個数制限になるとは驚きました。今年は10月31日のハロウィンが土曜日なので各地で子供たちがお菓子を求めて『トリックorトリート』をして回ると思われますが、鬼滅の刃のお菓子を用意しようと考えている家庭はすぐにでも動き始めたほうが良さそうです」(子育て中の女性誌ライター)
そんな「鬼滅の刃」ではアニメやマンガ作品としては異例なほどに、様々な分野に商品展開が広がっている。お菓子だけでもバンダイでは「鬼滅の刃ウエハース」や「名場面回顧カードチョコスナック」、ロッテでは「鬼滅の刃マンチョコ」、UHA味覚糖では鬼滅シール入りの「ぷっちょ」、そしておやつカンパニーでは前述の「ベビースタードデカイラーメン鬼滅の刃」を販売。ほかにも数多くのメーカーが手掛けており、すべてを網羅するのも至難の業だ。
「人気キャラクターが多品種展開する例としては『クレヨンしんちゃん』や『リラックマ』、最近では『すみっコぐらし』などが挙げられます。なかでも人気ぶりを見極める格好の製品がふりかけで、丸美屋食品工業では10月8日にカレーやふりかけなどの3製品を発売したばかり。しかも『鬼滅の刃』では、羊羹や缶コーヒーといった子供向けとは言えない食品類にまで展開しているのが特徴です。プレミアムバンダイが手掛ける『日輪刀菓子切・羊羹』は、作品に登場する“日輪刀”を模した菓子切を封入。7990円(税込)という高価格ながら大人のファンを惹きつけています。これほど幅広い年齢層に受け入れられる作品は、歴史的に見ても稀有な存在だと言えるのではないでしょうか」(前出・女性誌ライター)
瞬間風速ではディズニーのキャラクター展開すら超えている感もある「鬼滅の刃」。12月4日にはコミックス最終巻の発売も控えており、そのフィーバーはまだしばらく続きそうだ。
(北野大知)