コロナの影響で今も世界中の国々は、感染予防の目的から人々の移動を大きく制限している。入国が可能だとしても直近のPCR検査の「陰性」の証明書や、ホテルなどで一定期間の待機を要するなど厳しい条件が設けられているケースがほとんどだ。
しかし、夏場以降はそんな各国の入国制限も徐々にではあるが緩和の動きを見せている。ちなみに9月上旬現在、日本人の入国制限を解除しているのは、フランス、スペイン、ポルトガル、スイス、オランダ、ギリシャ、マルタ共和国、アイスランドのヨーロッパ8ヶ国。実際、EU圏内では人々の行き来が戻りつつあり、有名観光地で少しずつだか旅行者の姿も見かけるようになっているという。
日本人にとっては、パリへ自由に行けるようになったのはうれしい限り。実際、ツアーやフリープランなどの販売もすでに再開。しかも、ほかの地域も含めて、コロナ前に比べると、価格も全体的に安くなっている。
今回、一斉検索サイトを使って調べてみたところ、東京発のパリ5日間のフリープランが年末もっとも高い12月29日発で13万800円(※燃油サーチャージ・諸税別)。例年ならこれより10万円以上高くてもおかしくないだけに破格の価格だ。出発日によっては6万円台の日もあり、もはやヨーロッパ旅行の値段ではない。
ほかにも同じ12月29日出発で調べたところ、スペイン5日間が12万6100円、ギリシャ5日間が13万5000円、オーロラ鑑賞ができるアイスランド5日間は多少割高ではあったが、それでも17万6000円(※いずれも燃油サーチャージ・諸税別)だ。
こうした激安ツアーが数多く売りに出される状況に「飛行機も宿も人が利用しないため、安いのは当然のこと。ただ、海外の人の行き来が増えればツアー相場は上がるため、この値段で行けるのは今のうちだけ」とは旅行関係者。
それでもヨーロッパはコロナ感染者が再び増加傾向にあり、入国制限を設ける可能性だって否定できない。そして、なにより帰国後の行動制限措置の問題もある。
とはいえ、安いのはやはり魅力という人も多いはず。あくまでコロナの状況次第なので気軽にオススメとも言いにくいが、興味のある人は検討してみるといいだろう。
(高島昌俊)