違法所持で逮捕も!?「リラックス効果」で注目の「CBD製品」購入のリスク

 最近、ネットなどで「CBD配合」という製品をよく目にする。アイテムはオイル、シャンプー、入浴剤から食品のグミ、と多岐にわたるが、実はこの「CBD」(カンナビジオール)とは、日本では違法薬物に指定されている麻草に含まれる成分のこと。つまりそれら製品は、合法でありながら、違法な植物由来の有効成分を売りにしていることになる。

 とはいえ、むろん日本にはそれらを取り締まる法律があり、違法成分が含まれていれば、販売はおろか所持しているだけで処罰の対象となることは説明するまでもない。医療ジャーナリストが解説する。

「違法な麻の有害性は、幻覚や妄想、人格変化、パニック障害など、さまざまな症状を引き起こすことにありますが、最も問題なのが、その依存性にあります。で、その依存性を司るのが、違法な麻に含まれるテトラヒドロカンナビノール(THC)という物質。そのため、日本の法律では、THCが含まれているものは一切扱うことが出来ない。ところが、麻の草にはTHCに類似したカンナビノイドという化合物が数多く存在し、その一つが、このカンナビジオール(CBD)なんです。CBDには依存性がなく、精神活性作用もないことから日本の法律で禁止されていないため、リラックス効果を謳った製品として、今、ネットを中心に人気を呼んでいるんです」

 確かにこのコロナ禍では何をするにも自粛モードで、もはやストレスもマックス。そんな日々のなか、”合法的”にひと時の安らぎを求めるのは決して悪いことではないだろう。だが、そう楽観視はできない、というのが前出のジャーナリストだ。

「というのも、新型コロナの感染拡大以降、大手サイトでもCBD製品を扱うショップが増えました。でも、なかには、きちんとした根拠を示さず手放しに『安心!安全!』を謳うショップも少なくありません。たしかに、THCと違いCBDには依存性がないため、日本でも輸入して販売することが出来ます。ただ、問題なのは、そのCBD製品の品質。通常、“麻草”は日本では取り扱えないため、製品はほぼ100%海外からの輸入品です。しかし、先進国の多くがその扱いを法律で制限しているため、どうしても、そういった製品は規制が緩い、あるいは規制がない国で作られる場合が多い。それがイスラエルや、イラン、中国などです。つまり、なかにはCBDと謳っていながら、THCが含まれている粗悪品もあるため、購入の際には、細心の注意が必要なんです」

 日本でCBD製品を輸入販売する場合、通常は厚労省の許可と、グミなどの食品は検疫所の許可、税関での分析検査という手続が必要になるが、現状ではすべてのCBD製品がこの過程を経ているかどうかは疑問だというのだ。

「本来は各取締法によって、販売できるのは“熟成した茎”と“種”から摘出された成分のみ、とされているんですが、国内で流通している製品のなかには、草や花などから摘出された成分が配合されているケースもあると言われますからね。そうなると、幻覚作用をもたらすTHCが含まれている可能性も否定できない。当然、THCが含まれる製品を所持していた場合は、取締法の対象となりますからね。きちんとした説明書がないものや、割安のものはやはり避けるべきでしょうね」(前出・ジャーナリスト)

 そんな矢先、7月28日には、厚生労働省が埼玉県の商社が扱う「CBDオイル」から違法成分THCが検出されたことを発表した。現時点で健康被害などは確認されていないようだが、ネットで買った「CBDグミ」を持ち歩いていたら職務質問で逮捕された…なんてことがないよう、購入の際にはくれぐれもご注意を! 

(灯倫太郎)

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