元手タダ“家ゴミ→お宝化”計画(65)「髪の毛」100グラムが2万円で落札!

 毎朝、我が寝床の枕元を見て愕然とする。なんと抜け毛が多いことか‥‥と。若い頃なら季節の変わり目とノンキに構えていられた。だが、頭頂部が涼しくなって久しい昨今、もう余裕などない。涙ながらに昨日までイキイキとしていた毛をかき集めて‥‥売ってしまおうと思っている。

 というのも、ライターの吉岡幸二氏から、

「人毛は売買されている」

 という話を聞いたため。生活防衛の観点で小遣い稼ぎを実践している吉岡氏だけに、これなら自分でも一儲けできると思っていた。

 実際にヤフオクをのぞいてみても、「人毛・髪束」の出品は多かった。270グラムで15万6000円という超高値で売れたのは例外としても、100グラムほどで平均すれば2万〜3万円で落札されている。よくよくネットを検索すれば、人毛を買い取る専門業者まで存在していた。

 だが、いくらサイトを見ても違和感しか覚えない。

「それはそうですよ。人毛を購入するのはウィッグやカツラを作っている業者か、人形の髪の毛に使うためであって、求められているのはハリのあるツヤツヤした人毛です。ハゲ始めたオッサンの髪の毛はちょっと‥‥」(吉岡氏)

 買い手がつくのは、若い女性のロン毛のみ。女房の髪さえ売れるか怪しいところで、すっかり毛先が細くなり、弱々しくなったオッサンの髪の毛は不要なのだ。もはや髪の毛を売るのではなく、オッサンは買う側になっているようだ。

マネー