玉川徹氏がフジHD経営陣批判で持ち出した「株価指標」、実は古巣・テレ朝HDの方が低かった

 元テレビ朝日社員の玉川徹氏が2月13日、コメンテーターを務める「羽鳥慎一モーニングショー」(同局系)に出演。元タレントの中居正広氏の女性トラブルに端を発した問題で揺れるフジテレビの親会社であるフジ・メディア・ホールディングス(HD)の株価指標を持ち出した。

 番組では、フジHDの株価高騰を特集。新たな大株主が現れたことなどで、株価は年初から58%上昇となる2718円に達した。フジテレビでは一部企業がCMを再開するなど光明が見えてきたほか、フジHDは不動産事業で大きな利益があり、投資家目線では株価は安いと感じているようだ。

 これについて玉川氏は「PBR(株価純資産倍率)という指標がある。『その会社を解散して全部売り払ったら、どのくらいの資産がありますか?』に対して、『株価がどのくらいですか?』という指標がある」と切り出し、フジHDについては「0.6とか0.7くらいまで上がったかな。株価が上がったから。だから、解散したほうが儲かるくらい」と説明した。

 キャスターを務めるフリーアナウンサーの羽鳥慎一が「どのくらいの数字だといいんですか?」と質問すると、玉川氏は「やっぱり、1を超えてないと」と回答。その後、株価が割安で「1」を超えない理由について玉川氏は「今までのこれは全部経営の問題ですから、経営陣の経営がうまくいってないことによって割安になっているという評価。今回の件で経営陣が一掃されて、いい経営陣が来たら、(株価が)化ける可能性がある、ということにかけている。株を買っている人たちは。それくらいポテンシャルがある。逆に言うと、経営陣がそのまま残ると株が下がる」と解説した。

 玉川氏が指摘するように、PBRが1倍を割れていると、市場は企業の収益性や成長性に対して懐疑的な見方をしていると考えられている。経営陣の責任も決して小さくはない。フジHDのPBRは2月13日現在、0.65倍。1倍には遠く及ばないが、もっと低い数字だったことがあった。ただし…。

「一方でテレビ朝日の親会社であるテレビ朝日ホールディングスのPBRはどうかというと、現在、0.59倍。1倍を超えないどころか、フジHDよりも低い数字です。玉川氏に言わせれば、『経営陣の経営がうまくいってない』から株価が割安になっていることになる。『経営陣がそのまま残ると株が下がる』とも言っていますし、テレビ朝日も経営陣を入れ替えなければいけないと言っているようなもの。フジHDに厳しい見方をしましたが、結果的に自分の古巣のほうが経営は悪かったことを露呈する結果となりました」(テレビ誌ライター)

 古巣に泥を塗ってしまったか。

(石田英明)

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