東京駅地下ホームのタイルが「等間隔で白い」理由が怖すぎた!

 東京駅の一部ホームの床タイルが等間隔で「白い」ことをご存知だろうか。単なる模様のようにも思えるが、実は色を変えるべき立派な「理由」があるのだという。

 都市部の地下を通るトンネルは、周囲からしっかり固定されているイメージがあるが、実は地下水によって駅が持ち上がってしまうケースがあるという。

 全長9532mに及ぶ総武快速線・横須賀線の東京地下区間は、1976年の営業開始直後からトンネルの壁面から大量の地下水が流れ出し、対策に追われてきた。床面に無数に見える色の違うタイルは、実は地下水対策の「グラウンドアンカー」を打った跡なのである。

 鉄道ジャーナリストが語る。

「数万トンもあるコンクリートが浮き上がるというのはにわかには信じられないでしょうが、現実にそのような事故が発生しています。東京駅で行われた対策は、地下5階から18mの深さまで穴を開け、そこにモルタルを流し9本束ねたワイヤーでグラウンドアンカーを打設するというもの。固い地盤にアンカーを打つことで地下水上昇による床の浮きを押さえるわけです。グラウンドアンカーの数は水位が上昇するたびに追加されています」

 実は東京駅には他にも床面にマークが埋め込まれている。丸の内南口の改札付近に記されたマークは、1921年に原敬首相が刃物で襲われ暗殺された場所。また、東海道・山陽新幹線に向かう中央通路の階段手前にあるマークは、1930年「ライオン宰相」と呼ばれた浜口雄幸首相が銃撃された場所だ。

 東京駅の歴史は地下水との戦いでもある。駅を利用する際には意識して探してみてはいかがだろうか。

(ケン高田)

ライフ