鉄道会社別「大晦日の終夜運転」事情、元日から「始発待ち」を避けるには

 以前はどの鉄道会社も当たり前のように行っていた大晦日の終夜運転だが、年々縮小され、今では一部の路線で実施されるのみになっている。

 首都圏では、JR東日本が山手線と京浜東北・根岸線(大宮ー桜木町)、中央・総武線各駅(三鷹ー千葉)、中央線快速(三鷹ー高尾)、横須賀線(横浜ー逗子)、青梅線(立川ー御嶽)、総武本線成田線(千葉ー成田)の7線区。私鉄は、京王(新宿ー高尾山口)、京成(京成上野ー京成成田、押上ー京成金町)、多摩モノレールが実施。

 他は、東急が渋谷1:25発の臨時列車を運行(渋谷ー横浜、渋谷ー中央林間)、京急が終電の繰り下げ、始発の繰り上げを行うが、小田急は土日祝ダイヤ、東京メトロや都営地下鉄、横浜市営地下鉄、西武、東武、相鉄は、通常ダイヤでの運行となる。

 一方、関西はJR西日本が大阪環状線、ゆめ咲線、万葉まほろば線、京都線と神戸線(京都ー大阪ー西明石)、奈良線(京都ー城陽)、学研都市線と東西線(尼崎ー京橋ー四條畷)、大和路線(難波ー奈良)で深夜3時頃までの繰り下げ運転。

 私鉄では、近鉄がほとんどの路線で実施。車両の先頭に終夜運転のヘッドマークを掲げる京阪も、京津線と石山坂本線を除く路線で行う予定だ。

 だが、それ以外は南海(難波ー住之江)と水間鉄道で繰り下げ運転をする程度で、大阪メトロや京都市営地下鉄、神戸市営地下鉄、阪神、阪急などは通常通りとなる。

「鉄道業界はJRや私鉄大手ですら運転士や乗務員が不足している状態です。そうした中、コロナ禍で終夜運転が全面的に中止となり、再開された後も縮小の流れになっています。終夜運転に関しては運行の現場からも不満の声が上がっていましたし、以前のようにどの鉄道会社でも終夜運転を実施というのは難しいと思います」(全国紙記者)

 特に終夜運転の場合、乗り換え先の路線が通常ダイヤで始発まで待つハメになった、なんて話もよく聞く。大晦日の夜に初詣や外出を予定している人は、利用予定の路線のダイヤをちゃんと確認しておいたほうがよさそうだ。

※画像は終夜運転のヘッドマークを掲げる京阪電車

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