ハントンライスにボルガライス…日本のローカル洋食こんなにあった

 日本人なら誰もが一度は食べたことがあるオムライスにスパゲッティナポリタン、ドリア、エビフライはいずれも日本で生まれたもの。このように洋食メニューには日本発祥の料理が多いが、なかには全国区の存在にならず、ご当地洋食メニューとなっている料理も少なくない。

 例えば、白身魚のフライをトッピングしたオムライスをケチャップとタルタルソースで食べる金沢の「ハントンライス」、お隣の福井県の越前市には、これとよく似たオムライスにカツを乗せた「ボルガライス」という料理がある。

 また、漁師町として知られる日本最東端の北海道・根室市には、海鮮とはまったく関係ないバターライスに薄切りのトンカツを乗せ、デミグラスソースをかけた「エスカロップ」が存在。北海道内では給食のメニューにも採用されている。

 そして、九州ではご飯の上に生野菜と炒めた肉が乗っかった佐賀の「シシリアンライス」、トンカツとピラフ、スパゲティがワンプレートで提供される長崎の「トルコライス」が有名。ご飯の上に野菜やひき肉、チーズを乗せ、サルサソースと合えて食べる沖縄の「タコライス」は、誕生が1984年とほかのご当地洋食よりはやや遅いが、旅行者の間では圧倒的な知名度を誇っている。

「どの料理も店側にとっては短時間で提供でき、ご飯モノなので腹持ちもいい。食堂や喫茶店などで提供されていたため、地元の愛されメニューとして定着していったんです」(グルメライター)

 現地では観光客向けにそれぞれ提供している飲食店のマップを配布、またはネット上で公開。すっかり地元を代表する名物料理の1つとなっている。

 この年末年始や来年以降、帰省や旅行などで訪れる機会があれば、ぜひ食べてみてはいかがだろうか。

※画像は、根室名物のエスカロップ

ライフ