絶景を肴に列車旅!これが秋にオススメ「全国のローカル紅葉路線」だ

 これから紅葉のシーズンを迎え、行楽の予定立てている人も多いことだろう。各地にはそれぞれ有名な紅葉スポットがあるが、全国のローカル線の沿線にも美しい景色が広がる「紅葉絶景路線」が少なくなく、これからの時期にオススメだ。

 まずは北海道。函館本線の通称「山線」と呼ばれる長万部〜小樽の区間。途中、車窓から見える羊蹄山は山頂付近が時期的に白くなり始め、紅葉とのコントラストと合わせてひと足早い冬の訪れも感じることができる。

 東北は、22年に11年ぶりに全線復旧した只見線(会津若松〜小出)をはじめ、秋田内陸縦貫鉄道(鷹巣〜角館)や、首都圏からもアクセスしやすい野岩鉄道と会津鉄道の新藤原〜会津高原尾瀬口〜西会津間など、山間部を通る路線が充実している。他にも三陸鉄道(盛〜久慈)や、五能線(東能代〜川部)のように紅葉と海景色が同時に楽しめる路線もある。

 首都圏でも渡良瀬川沿いを走るわたらせ渓谷鐵道(桐生〜間藤)や秩父鉄道(羽生〜三峰口)、箱根登山電車(小田原〜箱根湯本〜強羅)、八高線(八王子〜倉賀野)など、郊外の路線なら紅葉を堪能できる。いずれも都心から日帰り圏内なのでアクセスも楽だ。

 中部地方は、大井川沿いに上流まで走る大井川鐡道井川線(千頭〜井川)や、秘境駅だらけの飯田線(豊橋〜辰野)、沿線から北アルプスを望める大糸線(松本〜糸魚川)など魅力的な路線が揃っている。

 関西・中国地方は、保津川渓谷沿い走る嵯峨野観光鉄道(トロッコ嵯峨〜トロッコ亀岡)や、一気に標高が上がる橋本駅以南の景色が美しい南海電鉄高野線(汐見橋〜極楽橋)、木次線(宍道〜備後落合)など、こちらも内陸部を走る絶景路線が数多くある。

 四国は、同じ路線で山深い吉野川の渓谷と太平洋の異なる風景を見ることができる土讃線(多度津〜窪川)、四万十川沿いを走る予土線(若井〜北宇和島)が有名で、九州にも北部内陸部を横断する久大本線(久留米〜大分)、吉都線(都城〜吉松)などがあり、どれも魅力的だ。

 長距離の路線の場合は一部区間のみ乗車する方法もあるし、路線によっては特急や観光列車も運行している。ドライブも悪くないが、運転手はよそ見が出来ず、景色を見る余裕がない。その点、鉄道なら飲酒も可能。秋の紅葉を肴にビール! という列車旅もたまにはよさそうだ。

*写真は、大井川鐡道井川線の奥大井湖上駅

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