事故多発シーズン到来!運転中にクマやシカと衝突したら保険はどうなるか

 毎年秋は冬眠前に餌を求めるクマ、繁殖期で活動が活発になるシカが人里に降りてくる季節。どちらも近年は個体数が増えており、さらに山がエサ不足なこともあって目撃情報が急増している。

 ちなみに北海道警察の発表では、23年における道内でのシカが関係する自動車事故は5287件と過去最多。調査を開始した04年の約4.5倍となっている。

 こうした野生動物との衝突事故は全国的に増加しており、特に多いのが10~11月。とはいえ、急に飛び出す動物を避けるのは困難だ。ニュースでも事故の瞬間のドライブレコーダーの映像などがよく公開されているが、大きな衝突音を立て車も当然無傷ではいられない。

 そして気になるのは、こうした事故の場合の保険。加入している自動車保健はちゃんと適用されるのだろうか。

「物損事故として処理されるため、自賠責保険は適用外となります。また、任意加入の自動車保険でもエコノミー型のプランは、保険料が安いぶん適用範囲が狭く、動物との衝突事故だとカバーされない商品もあるので注意が必要です」(自動車業界誌記者)

 事故証明書を発行してもらうためにも衝突後は警察への速やかな通報が必要だが、相手がクマの時は車外に出るのは危険。事故後に茂みに消えてしまっても近くに潜んでいる可能性があるからだ。また、シカをはじめ、野生動物でも中型のキツネやタヌキなどケガを負って動けない、もしくは亡くなっていることもあるだろう。その時は他の車両の通行の妨げにならないように路肩に移動させなければならない。

「生死に関係なく一般道なら道路を管理する市町村役場、高速道路なら道路緊急ダイヤル(#9910)に連絡して支持を仰ぎましょう。まだ生きている場合は、動物病院か保護施設に連絡してください。ただし、その場合の治療費などは一部無償で行ってくれるところもありますが、基本的に運転手の負担となります」(同)

 いざという時、困らないためにも覚えておこう。

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