「何の説明にもなってない」河野太郎氏のマイナ取得“実質強制”の質問対応を芥川賞作家がバッサリ

 現行の健康保険証は2024年12月2日に廃止され、以降はマイナンバーカードを保険証として利用するいわゆる“マイナ保険証”へと移行する。経過措置として、廃止後1年間は現行の健康保険証を使用できる。マイナンバーカードの取得は任意だが、健康保険証を利用するには申請・作成をしなければいけない。

 半ば強制しているかのようなマイナ保険証だが、旗振り役である河野太郎デジタル相は8月8日、閣議後の記者会見で耳を疑うような発言をした。マイナ保険証への移行がマイナカード取得の強制になっているのではとの指摘に対し、「(強制には)まったくならない」と反論。「現行の保険証は偽造・なりすましを防ぐことができない」「現行の保険証を残すことはまったく考えていない」と強調した。

 河野氏の一連の発言について苦言を呈したのは、芥川賞作家の平野啓一郎氏だ。同日更新のXで、河野氏が“強制にはまったくならない”と断じた記事を貼り付け、「断言しているだけで、何の説明にもなってない。質問に対する理解力に問題がある政治家」とバッサリ斬った。

 平野氏が指摘するように、河野氏は“強制にはまったくならない”と断言したが、その理由は語っていない。ネット上でも《実質強制です》《“強制にはまったくならない”のであれば、なぜ従来の保険証を廃止するのでしょうか》《強制ではないと言いながら、他の選択肢をなくしていく手法ってどうなの》などと国民の怒りは爆発している。

「河野氏は『現行の保険証は偽造・なりすましを防ぐことができない』とも言っていましたが、マイナカードの偽造は相次いで発覚しています。一部報道によれば、SNSでは偽造マイナカードは1枚1~2万円で流通しているようです。また、偽造マイナカードで市議になりすまし、スマホを搾取した事件まで起こっている。現状でセキリュティがボロボロのマイナカードなわけですから、国民が疑問を抱くのも当然の話。河野氏には丁寧な説明が求められます」(週刊誌記者)

“次期総理”候補の1人ともいわれている河野氏だが、こんな雑な対応では信頼は得られない。

(石田英明)

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