16年間に30人の命を奪った!水難事故が多発する岐阜「魔の川」とは

 今年も水難事故が相次いでいる。7月21日には愛知県西尾市鳥羽町崎山の海岸で、愛知県安城市の派遣社員の男性がうつぶせで海面に浮いているのを一緒に来た妻が発見。ドクターヘリで病院に運ばれたが、死亡が確認された。

 また、同日午後には岐阜県関市の板取川で、キャンプ場に友人3人と遊びに来ていたトルコ国籍の男子学生が溺れ、病院に緊急搬送されたが、その後死亡している。

 実はこの板取川では今年6月にシリア国籍の男性が死亡、2022年7月には男性が流されて死亡する事故がたて続けに2件発生。過去16年間で30人が亡くなっており、「魔の川」として地元住民から恐れられているのだ。

 地元紙記者が語る。

「板取川は関市や美濃市を流れ、長良川に合流する川で、平成20年から令和5年間の間に82件の水難事故が発生、その内30人が死亡しています。特に事故が多発しているのは薬師前橋付近で、橋上流右岸に設置された護床ブロックの近くでは、複雑な流れが発生し注意が必要です。泡立った水の中では人の身体は浮上できず川底に沈むため、浅くても溺れることがあります。流れるプールに入るようなつもりで川に入ると大変危険です」

 実際、一見穏やかに見えても、岩場には渦や複雑な流れが発生しており、板取川に限らず、場所によっては水に入ることすら危険な場所は多い。特にキャンプなどで酒を飲んだら水に入らないよう肝に銘じるべきだろう。

 夏休みに川遊びをする予定のある人は、面倒くさがらずにライフジャケットを装着するようにしたい。

(ケン高田)

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