バイデン大統領“討論会自滅”で「風が吹けば桶屋が儲かる」日経平均4万円回復のカラクリ

 アメリカでは大統領選挙に向けて6月27日に行われた討論会で、バイデン大統領が自滅。代役を立てるか否かで大騒ぎだが、一方で「もしトラ」機運が一層高まり、株式市場はトランプ・シフトに。すると日経平均株価も7月2日に約3カ月ぶりに4万円台を回復。討論会の影響が大きいと言われている。

「アメリカでは討論会で『ほぼトラ』の雰囲気が高まったため、ファンドマネージャーの間では盛んに投資先のポートフォリオの組み換えが行われているようです。すでにマーケットではドル高、アメリカ10年国債の金利が上昇し、株では今後も銀行、エネルギー銘柄の上昇が見込まれる形で、スタートしたばかりの7月相場は推移しました」(経済ジャーナリスト)

 では実際にトランプ氏が再び大統領に返り咲けば、世の中はどのように変わるのだろうか。彼が公約に掲げ実行に移すだろうと見られているのが、対中国での関税の大幅アップと、アメリカ・ファーストでの関税の引き上げと国内減税、そして“移民の壁”建設だ。その中でも日本市場全体への影響が大きいのが、やはり中国政策。日本の中国への経済依存度はいまだ高く、確実に悪影響だろう。だが逆に、アジア市場での日本市場が相対的に浮き上がることも考えられる。

 前回、3月に日経平均株価が4万円超えを果たした要因も、コロナ禍からの立ち直りが遅く、不動産不況で経済の悪さが深刻だった中国市場から大量のマネーが日本に流入してきたことが大きかった。ヨーロッパでもイギリスとフランスの選挙結果で、欧州危機の可能性まで指摘されている。それを考えるとやはり、リスクを回避しようとするマネーが日本市場に流れ込む可能性はある。

「またトランプ氏が大統領になった場合、前回の任期期間中がそうだったのですが、積極財政を行うので政府の財政赤字は膨らむでしょう。そのためおそらくはアメリカ国債が売られ金利が上昇していると思われますが、これと連動して日本の国債の金利も上昇しています。するとマーケットの世界は風が吹けば桶屋が儲かる世界なので、長期金利が上がると銀行株が上がる。そして実際、今回の4万円超えでは、半導体、エネルギーと並んで銀行株が全体を押し上げているので、やはりここは『ほぼトラ』の影響で、すでにトランプ・トレードが始まったと見ることができます」(同)

 アメリカ大統領選挙の討論会で日本の株価が4万円を超えるのだから、原因はそれだけではないにせよ、つくづく株の世界は「風が吹けば…」なのである。

(猫間滋)

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