【サッカー】「我々が正義」言い放つ“ヒール”町田・黒田剛監督に日本代表OBが苦笑い

 サッカーJ1、FC町田ゼルビア・黒田剛監督への批判が燻り続けている。天皇杯2回戦(6月12日)で4人の負傷者を出して筑波大に敗退。中2日のリーグ戦となった横浜F・マリノス戦(15日)の後、12日の試合について会見で「町田は決して悪ではない。我々が正義である」と言い切ったが、これにサッカー関係者の間では「それを言ったらおしまい」との見方が圧倒的だ。

 黒田監督は1994年から28年間、青森山田高の指揮をとっていた。スタート時は全くの無名。豪雪地帯のハンデもあったが、当時から黒田監督をよく知る日本代表OBなどは「彼が今も昔もやっていることは変わりません。よく言えばハード。悪く言えば完全なヒール。絶対に負けたくない。成り上がるためになりふりかわない」としている。

 そんな黒田監督が青森山田サッカー部に叩き込んだのは、勝つためには何でもする、ということだった。ファウルスレスレのラフプレーは当たり前。前出の日本代表OBは、苦笑いでこう続ける。

「黒田監督自身も対戦相手の高校生相手にかなり際どい言葉で威嚇しましたから。まさに今回、天皇杯で筑波大が町田に対して行っていた戦術です。それが立場が逆になって『我々が正義』とは…」

 黒田監督は3年前まで高校サッカーの名将である一方、当時からヒール役でもあった。それがいよいよ、プロでも発揮され始めたといったところだ。ただ、横浜M戦ではJ1に昇格して初の逆転勝利で首位をキープしているものの、パフォーマンスが落ちる真夏のリーグ戦で敗退が続くようなことがあれば、猛バッシングを受けるのは必至だろう。

(小田龍司)

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