6月になっても1軍復帰のメドが立たない楽天・田中将大を三木谷オーナーが見限るとき

 日米通算200勝まで、あと3勝に迫っている楽天・田中将大の復帰が不透明だ。春季キャンプは1軍スタートだったものの、3月20日のイースタン・リーグ(対DeNA)で63球を投げただけ。実戦登板から遠ざかっている状態だ。

「当初は『自分の中でこれならいけるぞ!という時に進みます』などと話していましたが…。本来なら4月中旬の2軍戦で登板をして、5月には1軍昇格という復帰プランだったんです」(楽天担当記者)

 もう6月だ。2021年には米・大リーグ・ヤンキースから楽天に復帰、日本球界ナンバー1の年俸9億円投手だったが、今季は2億6000万円。いくら実績があるとはいえ、ここまで2軍で63球しか投げていない投手には払い過ぎだ。

 そもそも、田中の楽天への電撃復帰は三木谷浩史オーナー主導によるものだった。

「コロナ禍で球団経営が悪化する中、フロント陣の中では反対の声もありましたが、三木谷オーナーの鶴の一声で決まったんです」(夕刊紙記者)

 田中は入団発表会見の際、「決して腰掛けではない。本気で日本一をとりにいきます」と高らかに宣言。三木谷オーナーも「米国では(ネット上で)自分でチームを作り監督や選手を決めるファンタジースポーツという新しいエンターテインメントも出てきている。日本でもその辺りを発展させなければ」などと、田中を軸としたゲーム開発の構想も語っていた。その全てが頓挫した上に、親会社の楽天は携帯電話事業で四苦八苦。球団の身売り説も毎年囁かれている。

「7年間在籍したヤンキースのキャッシュマンGMは最終的には田中の年俸で2人の主力級選手を獲得できるからといって、田中との契約を更新しませんでした。今の田中についても、普通のオーナーであればそこにたどりつく」(前出・夕刊紙記者)

 マウンドで結果を残さなければ、「現役引退」の可能性も出てくる土俵際まで追い込まれている。

(小田龍司)

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