湖池屋「ポテトチップス」の賞味期限が“2カ月も延長”のナゼ

 スナック菓子メーカー大手の湖池屋は、4月1日から製造したポテトやトウモロコシのスナック菓子の賞味期限について、それぞれ2カ月延長すると発表した。商品の再検証を実施したところ賞味期限を延ばしても問題ないと判断したというが、いったい賞味期限はどれくらい過ぎても食べられるのだろうか?

「再検証の結果、『ポテトチップス』などジャガイモ原料の商品は賞味期限を6カ月から8カ月に、『スコーン』などトウモロコシ原料の商品は8カ月から10カ月に延長されます。1日に製造されたものから期限を延長して表記されますが、すでに購入して家にある商品についても期限を2カ月延長して食べても問題ないといいます。なお、今後は賞味期限の表記は『年月日』から『年月』のみに切り替えられ、食品ロスや廃棄物処理コストの削減、配送業務の効率化も上がるとみられています」(社会部記者)

 ご存じの通り、加工食品の期限表示には安全に食べられるという意味での「消費期限」と、おいしさなどの品質が保たれるという意味の「賞味期限」がある。賞味期限は多少過ぎていても食べられるという認識も浸透してきてはいるが、今回の2カ月の期限延長には驚いた人も少なくないだろう。

「賞味期限はどれだけの猶予があるのか。これには消費者庁が一定の設定をしており、多くの食品メーカーは安全係数を0.9としていることから賞味期限の月数に10分の1を掛けて、さらに念のために2分の1を掛けた期間が安全に食べ切れる目安となる。具体的には賞味期限が3年のものであれば、36カ月?10分の1?2分の1=1.8カ月となり、期限が切れてもおよそ2カ月の猶予があるということになります」(フードジャーナリスト)

 ただし、商品を開封してしまった場合にはこの限りではなく、見た目や臭いでは判断できない菌が繁殖している可能性もあるので、なるべく早く食べきることを心がける必要がある。

(小林洋三)

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