小林製薬の紅麹による健康被害問題が一向に収まらない。
死亡者や入院者数も増加を続けているが、厚生労働省は3月29日、紅麹サプリから青カビ由来の化合物「プベルル酸」が検出されたと発表した。プベルル酸はトロポノイドと呼ばれる化合物の一種で、北里大学の研究者らの論文によると、マウスに一定量を注射したところ、5匹中4匹が3日目までに死亡するほどの毒性があることが報告されている。
そんな中、すでに回収が始まり市場で購入できなくなった小林製薬の紅麹サプリが、オークションサイトなどで高額転売されていたことが明らかになった。なぜわざわざ危険性が指摘されている商品が販売され、購入されようとしているのか。
実は、「旦那デスノート」で話題になっているというのだ。
「『旦那デスノート』とは、『夫に今すぐ死んで欲しい。毎日思っている』という女性が集まる掲示板です。旦那への不平不満がブチまけられるだけでなく、血圧を高くするような『汚料理』のレシピまで公開されています。紅麹は『旦那コロリ』と呼ばれていて、密かに普段の食事に混ぜて服用させたい、というのです。にわかには信じられませんが、実際、《テレビで紅麹のことやってるけど、飲ませるだけで腎臓が悪くなる可能性があるって知ってたら、高いけど買って飲ませたのに》などといった投稿もあるほどです」(ネットニュースサイトライター)
とはいえ、周知のようにこの問題が原因と見られる死亡者は5人を数えている(3月31日現在)。いかに夫の死を望んでいるとしても、被害者やその遺族からすれば、「旦那コロリ」など極めて悪質な悪ふざけとしか映らないだろう。
(ケン高田)