国会議員は領収書がなくても経費に計上できるのか。確定申告シーズンの真っ只中、国会議員のずさんな収支報告に批判が集まっている。
2月29日放送の「羽鳥慎一 モーニングショー」(テレビ朝日系)では裏金問題を受けて、訂正を行った自民党議員の収支報告書を紹介。安倍派の堀井学議員は、436万円の使途不明金を活動費として追加。堀井議員の事務所の担当者は「領収書のないものが結構あるとわかった」として、その理由について「自販機で買った飲み物」「会食が割り勘で領収書がもらえない」と説明していた。
スタジオでは出演者から「なんでそれで控除されるかぜんぜんわからない」「経費としては落とせない」とツッコミが殺到。議論が白熱する中、元テレビ朝日社員の玉川徹氏は「1回でも税務署入ったことあるんですかね? 議員に対して」と疑問を口にすると、政治ジャーナリストの田﨑史郎氏は「いや~、ひそかに入っているかもしれませんけど、記事になったことはないですね」と回答した。
会社を起ち上げると3年ほどで税務調査が来るという慣例を挙げて、玉川氏は「3年ごとくらいに議員に入りゃいいんじゃないかと思いますけどね」と持論を展開。続けてこう訴えた。
「誰か国税に入られたことあるっていう議員の人、誰か教えてくだいよ。一人でもいたら。『私、入られました』っていう人」
玉川氏の呼びかけに名乗りを上げたのが、「タリーズコーヒージャパン」を創業した実業家で元参議院議員の松田公太氏。同29日、自身のⅩで“玉川発言”を引用したうえで、《議員時代の真っ只中に入ったことがあります》と税務調査が入った経験を投稿。さらに《当時は法人税を下げろ!消費税もデフレ脱却まで上げるな!小さな政府!が私の政策で、弱小野党だったから目を付けられたのかも知れませんが》と付け加えていた。
「当事者である松田氏の投稿は12万回以上閲覧されていました。松田氏は2010年にみんなの党から出馬してみごと当選。在任中は国会で消費税の増税に苦言を呈していました。本人が言うように、“弱小野党”だったから国税に目をつけられたかもしれません。結局、不正は見つからなかったことから、財務省の嫌がらせと見るSNSユーザーが多く見受けられました」(メディア誌ライター)
領収書がなくてもまかり通ってしまう自民党議員のずさんな収支報告。「モーニングショー」には松田氏をゲストに招いて、徹底追及してほしいものだ。