有名人が驚きの暮らしを送る一般人宅にお泊りする「1泊(わんぱく)家族」(テレビ朝日系)や「家、ついて行ってイイですか?」(テレビ東京系)など、お宅訪問をテーマにした番組が話題を集める中、あるバラエティー番組の企画に「ムチャすぎる」「他人の迷惑を考えてほしい」などと批判の嵐が巻き起こっている。
ブーイングが寄せられたのは、1月26日放送の「ナゼそこ?」(テレビ東京系)。日本各地の秘境をロケ隊が訪ね、そこに住んでいる人々の暮らしを紹介しているのだが、この日の放送はスペシャル版として、番組MCのタレント・秋元真夏(写真)がレポーターとしてロケを敢行。「自給自足のお家に今晩泊めて」と題して、和歌山県の秘境を訪ねた。芸能記者が語る。
「ロケのルールは集落の住民と交渉して、ガチで家に泊めてもらい、そのお礼に秋元さんが得意の料理を振舞うというもの。秋元さんが訪ねた集落の住民は高齢者ばかりで、まずは94歳のおばあちゃんと親交を深めていました。ロケの最中に突然の大雨が降り、おばあちゃんから『泊まってく?』と宿泊のお誘いをいただいたのですが、心変わりしたのか、帰りのタクシーを呼ぼうとします。その後、秋元さんは粘り強く交渉するも、『いったん帰りよ』と断られてしまいました」
雨の中、次なる交渉先を求めて、山道を歩く秋元。「あまりにも未知ですね」「だいぶ不安が大きい」とこぼしながら歩く秋元の姿に、ファンと思しきネットユーザーからは「このロケは過酷すぎる」「見ていて辛すぎる」といったコメントが寄せられていた。その後、秋元らロケ隊が住民の情報をもとにたどりついたのは、区長の家。家の前で区長の男性に「私がお料理を作る代わりに泊めていただけないか? みたいな企画なんですけど…」と企画趣旨を説明するも、妻は秋元が料理を作る話を聞くや、「今忙しいから無理やな」「山に行かなアカン」と難色を示して交渉は難航。宿泊の許可がおりないまま、とりあえず家に入れてもらい、結果的には休憩から宿泊、そして料理作りというミッションを成し遂げたのだが…。
「区長の奥さんは突然の訪問に困惑した様子で、『テレビは恥ずかしい』と宿泊ロケを拒んでいたのですが、しぶしぶ承諾。1泊した後、秋元さんは台所を借りて、松茸料理などを作って、なんとかミッションを遂行できたのですが、ネット上では『奥さんにしたら他人に台所を使われたくないよな』『片付いてない家の中を撮られて不憫でしかない』などと同情のコメントが寄せられ、『これは企画したスタッフがダメすぎる』『地元民にも秋元さんにとってもこれ以上ない迷惑企画』と批判の嵐が浴びせられていました」(メディア誌ライター)
ロケの最後、優しく迎え入れてくれた区長夫妻からお土産の松茸を渡された秋元は、「最後までやさしい」と涙ぐんでいた。感動の名シーンとも言えるが、秘境集落の住民への“ムチャぶり企画”は慎んだほうがいいかもしれない。
(福島シゲル)