水を「定価の2倍」で販売し…金沢市内のコンビニが大炎上した顛末

 石川県は5日、震度7を観測した能登半島地震で92人の死者が確認されたと発表。安否不明は242人に上り、被害はさらに増えると見られている。

 県内では373カ所の避難所に約3万3000人が避難しており、生命線であるインフラも深刻な被害を受けていることから、食料や水不足が懸念されている。

 そんな中、金沢市にあるファミリーマートの一部店舗が、2倍の価格で水を販売し、SNS上で大ブーイングを浴びている。

 店舗では「霧島の天然水」1020ml、12本入りを3576円(税込)で販売。同製品は通常1本149円(税込)で、12本1箱では1788円になることから、ちょうど2倍の価格で売っていることになる。

 流通ジャーナリストが語る。

「同店の口コミを見ると、災害以前から多くの酷評 が寄せられています。ファミマ本部が倍の価格で販売するよう指示するとは考えられないので、オーナー独自の判断でしょう。一方で県内にある一部のスーパーでは、1家族につき2本を“無料”で配付する店もあり、人々から感謝の声が上がっていますから、イメージは雲泥の差ですね」

 この事態を受けてファミリーマートは5日、公式サイトにて謝罪。同社が店舗に事実確認をしたところ、箱入りの本数を間違えて表記してしまったとのこと。現在は、正しい価格に書き直して販売しているという。

 2020年には、コンビニ各社が自由な値引きを妨げているとして、公正取引委員会が独占禁止法違反の可能性を指摘し、改善を要請。以降、値引き販売するコンビニが増加しているが、まさかの“値上げ販売”に怒りを覚えた人が多かったようだ。

 ファミリーマート本部が被災地に多くの支援物資を送る中、痛すぎるミスとなってしまったかもしれない。

(ケン高田)

ライフ