「茨城ダッシュ」だけじゃない!危険すぎる「ご当地走り」とは

 普段から車を運転している人は耳にしたことがあると思うが、全国には「ご当地走り」と呼ばれる“ローカルルール”が存在する。なかでも有名なのが、信号が青に変わった瞬間、右折待ちをする車が対向車線が直進するより先に猛スピードで右折する「茨城ダッシュ」だろう。

 だが、これは横断歩行者妨害や交差点右左折方法違反、交差点優先者妨害などに触れる可能性が高く、茨城県警のホームページでは交通違反であるとして注意喚起。実際に県内では交差点での取り締まりに力を入れている。

 こうした違法な“ローカルルール”は他地域でも見られる。茨城ダッシュの愛媛版とも言える「伊予の早曲がり」、対抗直進車が接近中でもお構いなしに右折する長野の「松本走り」、黄色信号で止まらない徳島の「阿波の黄走り」、車線変更や曲がる際にウインカーを出さない、あるいは直前に出す「岡山ルール」などが存在する。

 さらに、全体的に荒っぽい運転で知られる大阪府や愛知県は「大阪走り」「名古屋走り」と称され、他県から車で訪れて衝撃を受けたドライバーも多いのではないだろうか?

「実際、22年の交通事故の死者数は、1位が大阪、2位が愛知。また、人口10万人あたりの死者数では、岡山は全国1位の3.94人。それ以外にも、ご当地走りのある地域は全国平均(2.08人)を大きく上回っており、事故死リスクが高いという結果が出ています」(クルマ雑誌編集者)

 各県警はこうしたご当地走りの撲滅を目指しているが、違法ではあっても定着しており、一掃するのはきわめて難しい状況だ。

 ご当地走りで有名な地域に車で行く際は、いつも以上に慎重な運転を心がけたほうがよさそうだ。

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