中田翔、新天地での不安材料は「打席よりも運転席」という特殊事情

 プロ野球・巨人を自由契約になった中田翔が12月6日、名古屋市内のホテルで中日への入団会見に臨んだ。「一から頑張りたい気持ちでいっぱいです」と抱負を語ったが、さっそく名古屋の洗礼を受けたようで……。

 中田は2007年、大阪桐蔭高校から高校生ドラフト1位で日本ハムに入団。主軸として活躍していたが、21年8月に同僚への暴力行為が発覚。無期限出場停止中に異例にも巨人への無償トレードが決定。今季までのプロ生活16年間で打率2割5分0厘、303本塁打、1062打点の成績を残している。

 得点力不足に悩む中日の救世主として期待が集まるが、記者会見で名古屋の印象を聞かれた中田は、「バスレーンにはちょっとびっくりしました。バスに乗る機会はありませんが、車で通るときは事故を起こさないよう、気をつけて運転しようと思います」と驚きを見せた。

 バスレーンとは、名古屋市内の一部道路に設けられた乗り合いバスの優先通行帯のこと。中日の本拠地「バンテリンドーム ナゴヤ」の南を東西に走る「出来町線」などは基幹バスレーンと呼ばれ、交差点によっては左の車線から直進、直進、右折、バスレーン直進と並び、車の右折レーンが中央寄りでない場合がある。さらに時間帯によってはこの直進バスレーンは一般車両も通行為できるといった特殊ルールがあるため、他所から来た人は戸惑いやすいのだ。

「プロのトラックドライバーも基幹バスレーンを走り、事故を起こしています。21年9月、名古屋市内の県道交差点で車5台が絡む事故がありました。最初に乗用車と衝突したトラックが走っていたのが、道路の最も中央寄りにある基幹バスレーンでした。基幹バスレーンを走るトラックが右折車線の乗用車に衝突して横転、反対車線の車3台を巻き込み、男女7人がケガを負いました。中田はランボルギーニやロールスロイス、フォード・マスタングなどを乗り継いできたといわれています。どれも数千万円クラスの超高級車で中田も車が好きなのでしょう。運転技術も高いと思われますが、それだけに怖いのが油断。基幹バスレーンに慣れた頃、気を緩めなければいいのですが……」(スポーツ紙記者)

 打席でも運転席でも油断は禁物だ。

(石田英明)

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