千葉ロッテCSファイナル進出の立役者・小島和哉の「コーヒー投法」とは

 パ・リーグのクライマックスシリーズ・ファーストステージ第3戦、千葉ロッテがサヨナラ勝ちでファイナルステージへ駒を進めた。この日先発して6回3分の1を無失点に抑え込んだ小島和哉がファイナルステージでもキーマンとなりそうだが、試合後、チーム関係者が“ヘンなこと”を漏らしていた。

「今日は気持ち悪くならなかったみたい」

 どういう意味かと言うと、小島は試合中、ブラックコーヒーを飲んでいる。集中力を高めるためにカフェイン摂取しており、多いときは1リットル近く飲み、試合後半に「気持ち悪い〜」とコボすこともあったそうだ。

「普段は甘党。コーヒーは飲みません」(前出・関係者)

 CS進出をかけた今季最終戦では、ブラックコーヒーを飲む量を少しセーブしていたそうだ。小島の最終戦の好投がなければ、ファイナルステージ進出もなかったわけだが、“気持ち悪くなるまで”自分を追い込んだ理由は、「開幕投手」に選ばれたこと。その期待に応えたいと、集中力を高めるために試行錯誤を重ねていたそうだ。

 眠気覚ましに、あるいはホッと一息つくためにコーヒーを飲む人は多い。だが、登板中に飲む者は小島だけだろう。

「小島は今季、吉井理人監督に『先発を任せられない』と厳しく叱咤されたこともありました。愛情の裏返しだと分かっていたので、何が何でも期待に応えたいと話していました」(スポーツ紙記者)

 一歩間違えれば、体調を崩していたかもしれない。吉井監督は小島の「コーヒー投法」を見て注意することはなかったが、「頑張っている、自分なりに考えている」と感じていたそうだ。

 CSファイナルでは1球のミスが命取りになる。今まで気持ち悪くなるのもガマンした苦労も水の泡になってしまう。緊張でがぶ飲みしすぎないよう、頑張ってほしいものだ。

(飯山満/スポーツライター)

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