「サ飯とグッズ」で熱波師を募集し炎上!京都サンガにも批判殺到した「やりがい詐取」

 サウナ好きから多くの支持を得る人気施設「スパ・アルプス」の支配人がX(旧Twitter)で、金銭的な報酬がなく熱波師などの募集を行ったことから《やりがい搾取だ!》と批判が殺到。謝罪に追い込まれる事態になっている。

 同施設の支配人のアカウントで10月10日、「アウフギーサーまたは熱波師募集のお知らせ」を投稿。そこには、熱波イベントを開催する予算を捻出することが難しくなってきているという厳しい経営状況が記されており、それでもお客様に楽しんで頂きたいという強い想いがあることから、「報酬は当店のサ飯とグッズぐらいですが」店を盛り上げるアウフグースまた熱波をしてくれる人を募集していた。

 この投稿はスパ・アルプス公式アカウントでもリポストされたこともあり、瞬く間に拡散した。しかし、技術者を金銭的報酬がなく募集したことに多くの批判が寄せられ、翌11日にはスパ・アルプスが公式アカウントにお詫びを投稿。「高い志を持ち、日夜、誠心誠意、全国でご活躍なされているアウフギーサー及び熱波師の方々にご迷惑を掛けしかねず、大変申し訳ございませんでした」と謝罪し、募集するのは職業専門家を除く、アウフグースや熱波に興味のある一般人に対象を変更すると報告。併せて、報酬については同社の報酬規定に則った金員を支払うことも案内されたのだった。

「業務内容が報酬とはとても見合わない、いわゆるやりがい搾取と言われる募集は以前からありましたが、コロナ禍以降また急激に増えている印象です。今年だけも、サッカーJ1の京都サンガが専門知識も必要な多岐に渡る業務内容のアルバイトを京都府最低賃金で募集したり、FMヨコハマがAD募集の項目に『薄給でも頑張れる(重要)』と掲載したり、コンビニジムの『chocoZAP』が、専門資格が必要な工事をAmazonギフト7000円分で募集したことなどが炎上しています。コロナの影響で未だ厳しい経営状況が続くところもあるとは思いますが、それは募集される側も同じ可能性がありますから。やりがい搾取によって行われた仕事はクオリティが下がることも多く、お互いに良い結果を招きません」(経済ジャーナリスト)

 依頼した業務にはそれに見合う金銭的な報酬は必ず支払うべきだろう。

(小林洋三)

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