ガソリン代高騰で車と鉄道どっちが安い? 首都圏から行楽地への料金比較してみた

 あらゆる物価が上昇する中、とりわけ庶民の家計を直撃しているのがガソリン代だ。経済産業省資源エネルギー庁の発表によると、11日時点のレギュラーガソリン価格は、1リットル184.8円。そのため、お盆やシルバーウイークの帰省や行楽には、鉄道などの公共交通機関を利用したという人も少なくない。

 では、鉄道と車移動ではどちらがお得なのか。首都圏から主な行楽地までの、車にかかる費用(ガソリン代+高速料金)と新幹線の運賃をそれぞれ比べてみた。

 例えば、土日の昼間に東京から熱海に行く場合、車なら燃費がリッター15kmで11日時点のエネルギー庁発表のレギュラーガソリン価格、ETC利用時で計算すると、合計費用は4118円。

 新幹線は指定席が大人1名4270円で自由席は3740円。JR東海のネット予約サービス「エクスプレス予約」からであれば、利用は「こだま」の指定席に限られるが、出発3日前までの2〜6名分の予約なら3300円の「EXこだまファミリー早得3」で購入することも可能だ。
 
 東京から那須塩原だと、車が6238円なのに対し、新幹線指定席は6020円で自由席が5490円。JR東日本・北海道の予約サイト「えきねっと」で申し込む「新幹線eチケット」の指定席なら5890円で、出発13日前までの予約との条件は付くが「えきねっトクだ値」は4060円(指定席)とかなり安い。

 同じく、東京から軽井沢なら車の場合が6381円、新幹線利用時の料金は割引きっぷも含めて東京—那須塩原と同じだ。

「さらに高速バスなら新幹線以上に安く利用できますが、それでも2人以上で行く場合は、やはり車のほうが安くなります。それに小さなお子さんのいる家庭なら、他の客に気を遣うことのない車のほうが圧倒的に便利。ただし、車移動は新幹線に比べると移動時間はかかり、長時間運転による疲労もあるので、選ぶ際にはそのあたりも考慮に入れる必要があります」(鉄道ライター)

 節約目的で公共交通機関を利用して、かえって出費がかさんでしまう場合があるので注意したい。

(高島昌俊)

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