刑務所作業製品の「売れ筋BEST5」にランクインした意外な新商品とは?

 東京・中野区にある「キャピックショップなかの」では、全国の刑務所や刑務支所で作られた刑務所作業製品を展示・販売している。刑務所グッズといえば、「獄」の字があしらわれた函館少年刑務所製の前掛けを思い浮かべる人は多いかもしれないが、いったいどんな商品が売れているのか。同店舗の担当者に「売れ筋BEST5」を聞いた。
 
「不動の1位」に挙げたのは、横浜刑務所横須賀刑務支所で製造されている洗濯石鹸「ブルースティック」(3本組400円※税込、以下同)。担当者によれば「1997年の販売スタート以来、お子さんの運動靴や運動着の頑固な泥汚れが落ちると評判で、2022年度には、ここ中野の店舗だけでおよそ5000セットが売れました」とのこと。なお、3位に入ったのは、このブルースティックの「液体版」(330円)。スティック状の商品よりも使い勝手は良さそうだが、「すぐに使い切ってしまう」「減りが早い」との声もあり、来店した際にはまとめ買いをした方がベターかもしれない。

 売れ筋2位は後述するとして、5位に入ったのが札幌刑務所製の「本革小銭入れ L字ファスナー」。同様の牛皮製品を大手ネット通販サイトで検索したところ、価格相場は5000円台だったが、こちらは1210円。売れている理由は値段だけではないようで…。

「ファスナーを開くとわかりますが、内部にある収納スペースが仕切りになっているため、紙幣を折りたたんで入れることもできます。茶や緑、黒など、カラーバリエーションは12色ありますが、入荷するとすぐに売れてしまうので、お好みの色に出会えるかどうかは運しだいかもしれません」(担当者)

 4位と2位はいずれも横浜刑務所で製造された乾麺だった。4位は2003年の発売以来、根強い人気を誇るという「細うどん」(180円)。そして2位は今年4月に発売されるや、瞬く間にヒット商品となった「横浜刑務所で作ったパスタ」(330円)。8月上旬までの約4か月間で666パックが売れたという。

「パスタに関しては、名前のインパクトも影響しているかもしれませんが、『卵不使用』『無添加』という点にこだわりを持って作っていると聞いています。人の手がかかっている分、よりいっそう美味しさが実感できるかもしれません」(担当者)

 話題の新商品「横浜刑務所で作ったパスタ」は全国の常設展示場や矯正展・即売会などで購入できるので、CAPICの公式サイトなどで確認してほしい。

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