マスク氏の「青い鳥排除」はスーパーアプリ化の序章だった「今後も大きな仕様変更が…」

「Twitter」のアカウント名とロゴが「X」に変更された。同社のリンダ・ヤッカリーノCEOはXを動画や決済機能などを複合させたスーパーアプリへと進化させる方針であることを明らかにしたが、マスク氏が買収して以降の一連のゴタゴタは、Twitterをスーパーアプリに生まれ変わらせるためのマスク氏の戦略だった可能性があるとの指摘もある。

「今月22日にマスク氏は、まもなくツイッターブランドとすべての鳥に別れを告げるといった内容のツイートをおこないました。この投稿はいつものマスク氏のジョークかと思われていましたが、24日になると馴染み深い鳥のロゴはXマークに差し替えられた。これには驚きの声が相次いでおり、日本では『ツイッター消滅』がトレンド入りするなど多くのユーザーが衝撃を受けています」(ネットライター)

 TwitterのアカウントとロゴがXに変更されると、ヤッカリーノCEOは「Xはここにあり!」と投稿。さらに、XはTwitterから前進し、音楽、動画、メッセージ、決済機能などを持たせたプラットホームになると宣言したのだった。
 
 Twitterはマスク氏に買収されて以降、様々な仕様が変更され物議を醸してきたが、これからはその比でないくらい大きな変更がもたらされそうだ。

「ひとつのアプリに様々な機能を持たせたものをスーパーアプリといい、中国の『微信(ウィーチャット)』が有名ですが、実はマスク氏はTwitterを買収する以前からスーパーアプリの構想を持っていました。Twitterはもともと収益化に課題を抱えていて、マスク氏が買収して以降は従業員を解雇したり、APIを有料化したり、サブスクリプションサービスを導入したりと収益を増やすための変化が加えられてきましたが、結局は広告収入が半減するなど良い結果とはなりませんでした。それが“TwitterはTwitterのままでは生き残れない”ことを示すこととなり、スーパーアプリに生まれ変わるための理由となったのです。マスク氏がどこまで計算していたかは分かりませんが、もしかしたらTwitterを買収した時にはすでにスーパーアプリにするために動き出していたのかもしれません」(ITジャーナリスト)

 すべてはマスク氏の思惑通りだったのだろうか。

(小林洋三)

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