芸能人を困惑させる新たな悩みのタネ「ディープフェイク」なる悪質なねつ造動画が、大きな話題を集めている。
週刊新潮は8月1日号で、「広瀬すず、新垣結衣が『裸』にされる『ディープフェイク』とは?」と題した記事を掲載し、女優の広瀬すずを始め、橋本環奈や石原さとみといった人気女優が一糸纏わぬ姿で男性と濃厚なカラミを展開する架空の“ねつ造艶動画”が密かに蔓延し、ブームとなっている実情を取り上げ、その“ねつ造動画”に登場するニセの広瀬すずや橋本環奈の顔や表情がホンモノと遜色のない「一瞬目を疑ってしまう」ほどの自然さを纏っていることにも言及している。
同誌はその「ディープフェイク」なる最新技術をかつて流行した“アイコラの動画版”と表現し、人工知能を駆使することで艶女優の目・鼻・口と全く同じ動きを、はめ込んで被せた芸能人の顔にもごく自然に当てはめることが可能になったと説明。ブームの発端となったのはアメリカのバラク・オバマ前大統領がドナルド・トランプ大統領を罵倒しているかのように作成された偽動画の存在で、このノウハウを利用して良からぬ方向へと発展させたのが今回というわけだ。
「ネット上では広瀬すずや橋本環奈、上戸彩、田中みな実といった人気芸能人の顔をはめ込んだ高精細なディープフェイク動画が高値で取引されており、レビュー欄にも『最高です!』『夢のような動画でした』『次は◯◯さんでお願いします!』といったコメントが書き込まれています。また、こうしたディープフェイクの技術が洗練されていった場合、将来的には、ありもしないタレント同士の熱愛やスキャンダルも偽の動画や写真で作成できてしまい、その真偽を見極めることがどんどん困難になり得る。逆に言えば、本当に存在するスキャンダラスな動画や画像に対しても、“それはディープフェイクですから”という釈明が有効になる時代が来る可能性もあり、真実と嘘が入り乱れる危険性が出てくるかもしれません」(芸能記者)
何が真実で、何がフェイクか。もはやその選別は、不可能となりつつあるのかもしれない。
(木村慎吾)