2025年に開催される大阪・関西万博を運営する日本国際博覧会協会は14日、大人の基本入場料金を7500円にすると発表した。昨年3月まで開催されていたドバイ万博の約3000円から2.5倍も高く、早くも万博の成功を危惧する声も見られる。
「入場料金は会期中と前売りで異なり、会期中18歳以上の大人は7500円、12〜17歳の中人は4200円、4〜11歳の小人は1800円となっていて(3歳以下は無料)、大人6000円、中人3500円、小人1500円の平日券も販売されます。前売り券では4月13〜26日までの開幕券が大人4000円、中人2200円、小人1000円、4月13〜7月16日までの前期券が大人5000円、中人3000円、小人1200円。すべての期間では大人6000円、中人3500円、小人1500円とバリエーション豊富に用意されています」(社会部記者)
大阪・関西万博は当初、基本入場料金を4800円と想定していたが、物価の高騰などを理由に6000円に値上げする方針が明らかとなった。さらに運営費が膨らんだことで8000円に値上げされる案もあったが、目標来場者数を下回る可能性もあったことから7500円で決着した。
これは05年に開催された愛知万博の4600円と比べても約6割高く、「東京ディズニーランド」や「USJ」の入場料金と比べてもほとんど変わらない値段となっていて、やはり「高すぎる」という声が大勢を占めている。
「今年1月に発表された大阪府と大阪市が実施したアンケートでは、大阪・関西万博に『行きたい』『どちらかといえば行きたい』と答えた人の割合は1年前の調査に比べて10ポイントも減少し、41.2%となっていたことが明らかとなっています。その時の想定から入場料はさらに高くなっているので、今改めて調査すれば行きたい人はさらに減るでしょう。協会は会期中の来場者を3036万人と見積もっていますが、4600円の愛知万博が2205万人でしたから、それを下回る可能性もあり、ガラガラの万博なんてことになってしまうかもしれません」(フリージャーナリスト)
未だ内容が見えてこないのに入場料ばかりがどんどん値上げされ、一体誰のための何のための万博なのだろうか。
(小林洋三)