ワースト8位には、ヒロインが史上最高齢の47歳という異色作の「芋たこなんきん」(2006年)が全話視聴率16.8%でランクイン。ヒロインの藤山直美は喜劇役者・藤山寛美の娘として知られる。
「若いヒロインが不在という時点ですでに挑戦的な作品。物語自体はけっこう面白いのですが、やはり『朝からあの顔は…』という藤山に対する拒否感は少なくなかったようです。さすがのNHKも懲りたのか、これ以降はしばらく若手ヒロイン路線に戻っています」(テレビ誌ライター)
続いて、ワースト9位の「わかば」(2004年、全話視聴率17.0%)では当時、現役の大学生だった原田夏希がヒロインを務めた。
「この作品は朝ドラとしては初めて、1話も視聴率20%を突破できなかった。ただこの時期は“朝ドラ暗黒”の時代で、原田にとっては不運といってもいいでしょう。実際、『わかば』はのちに舞台化もされており、評判は悪くなかったのです」(芸能記者)
ワースト10位は、ある意味で話題作ともなった夏菜主演の「純と愛」(2012年)が全話視聴率17.1%で顔を出している。
「過去99作品におよぶ朝ドラのなかで、第1話からNHKにクレームが入ったのは後にも先にも『純と愛』が初めてでしょう。他人の心が読めるという超能力や、激高してすぐに怒鳴り散らすという性格づけなど、朝ドラファンに受け入れがたい要素ばかり。しかも最終回では脳腫瘍に侵されたヒロインが寝たきりという救いのなさで、そんな役をあてがわれた夏菜がむしろ気の毒ではないでしょうか」(前出・テレビ誌ライター)
その後、夏菜は視聴率恐怖症に陥り、女優としてしばしの停滞を余儀なくされている。