再生エネ新時代!清水建設も動き始めた「洋上風力発電」のビジネスチャンス

 清水建設が、5兆円超の市場規模とも言われる洋上での風力発電施設の建設工事の受注に向け、約500億円を投じ超大型洋上風車の建設に対応できる専用船「SEP船」を造るという。
 
「8月にも製造が開始され、2022年10月の完成を目指すというSEP船は、全幅50メートル、全長142メートル、総トン数2万8000トンで、世界有数の作業性能を備えるという。日本の再生エネルギーの主流は太陽光で風力はまだまだですが、ヨーロッパではすでに普及しており、将来、最大の電源になるという予測が報じられるほどです」(経済ジャーナリスト)

 四方を海に囲まれた日本は洋上風力発電に向いているが、これまで事業者が海面を占有する仕組みがなかった。しかし、政府も風力発電の必要性を強く感じるようになり、国が指定した区域では事業者が最長30年間占有できる再エネ海域利用法も、4月に施行された。

「大林組などでも大型風力発電所が建設可能なSEP船の製造が進められており、洋上風力発電を本格化させる環境が整ったことになります。また、風力発電は1基あたり2万点もの部品が必要な裾野の広い産業。日本風力発電協会は、2050年度までに日本全体の発電量の20%以上を風力でまかなうという目標を掲げていることから、部品メーカーや電力事業者にとっては、大きなビジネスチャンスが到来する可能性が高いんです」(同)

 7月30日には経済産業省と国土交通省でも、洋上風力発電施設を優先的に整備する4候補地も発表したが、再エネの新時代到来は経済の活性化をももたらすか。

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