村上宗隆、復調のサインは「いらっしゃいの構え」最多勝投手・野村弘樹が見解

 昨年、ヤクルト・村上宗隆がシーズン最多の56本塁打を放ったとき、それまでの国内記録保持者だった王貞治氏(現・ソフトバンクホークス会長)は、こんなエールを送った。

「これからはいばらの道。普通にやって当たり前で『なんで打てないんだよ』って周りからも責められる」

 村上はいままさに、そのいばらの道を突き進んでいるのかもしれない。確かに昨シーズンの「55本まで」と「56本以降」の村上は、様子がまるで違う。
 
 第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の第1ラウンドでは、4試合を通じて14打数2安打、本塁打0、打率.143と苦しんだ。しかし、準決勝のメキシコ戦ではサヨナラ2塁打を放ち、アメリカとの決勝では華々しく同点本塁打。さらには23年開幕の対広島戦(3月31日)では、第1打席の初球をスタンドまで運び完全復調…かと思いきや、3試合を終えた時点の打率は.182だった。
 
「表情がちょっと違う。曇ってるように見える」

 不調の村上についてこう憂慮したのが、元フジテレビアナウンサー・田中大貴のYouTubeチャンネル〈田中大貴アスリートチャンネル【アスチャン!】〉に出演した、横浜OBの野村弘樹氏だ(4月3日)。野村氏はさらに続けた。
 
「(バッターボックスで)“いらっしゃい”って感じで構えられるか、“打ちたい”って思うか、そこの感覚(の違い)だよね。それはピッチャーも感じる。“いらっしゃい”って構えられると嫌だもん」
 
 4試合目以降は打棒復活しつつある村上だが、ピッチャーが嫌がる構えを取り戻せるか?
                    
(所ひで/ユーチューブライター)

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