調査会社のインテージは2月8日、バレンタインデーを前におこなった意識調査の結果を公開し、「義理チョコ」をあげたくない女性が8割、もらってうれしくない男性が6割を超えていたことが明らかとなった。今後、義理チョコ文化は衰退していく可能性が高く、チョコレートメーカーにとっては大きな打撃になるかもしれない。
今年のバレンタインデーに「義理チョコを渡す」と回答した女性はわずか8.2%と1割を下回り、義理チョコをあげたくない女性は82.8%にのぼっている。なお、20代〜70代までのすべての年代で「あげたくない」が過半数を超えており、男性では20代以外のすべての年代で義理チョコをもらっても「うれしくない」が多数派となっている。
「女性としては職場で義理チョコを配るにしても、それなりの数を用意しなければならず、そこまでお金を出したくないと考える人が増えているのです。また、男性側もお返しが必要になることから、それが面倒と感じているのが実情。ただ、これまでは恒例行事として配られていた義理チョコですが、リモートワークが定着したことで、見直されるきっかけになったとみられます」(情報誌ライター)
そこで影響を受けるのがチョコレートメーカーだ。
「専門家によると、2018年に12億円以上あったバレンタインの経済効果が22年には10億割れになっているといいますから、影響は小さくないでしょう。義理チョコに代わるものとして、自分へのご褒美チョコや友チョコなど、各社マーケティングに躍起ですが、なかなか思うように売上は伸びないようです。そもそも義理チョコは日本独自のものですし、特に意義があるものでもありませんから、いずれ消滅するかもしれません」(前出・情報誌ライター)
チョコの高騰が重なれば、さらに義理チョコ文化は廃れそうだ。
(小林洋三)