スマホ申告のPRにジンジャーポーク? 国税庁のツイートが大不評のワケ

 国税庁の公式Twitterアカウントが1月31日に投稿したツイートが波紋を呼んでいる。普段は確定申告の案内や、税に関する調査報告などを真面目にツイートしている同アカウントだが、この日のツイートは少しテンションが違った。当該ツイートには、こう綴られている。

 「こんにちは!関東信越国税局広報室です!ジンジャーポークを作って、チーズタッカルビをたくさん食べて、ゲームを実況しました。何を言っているのかわからないと思いますが、確定申告はスマホが便利です」

 投稿には「#スマホ申告」「#確定申告」といったハッシュタグもつけられており、スマホでの確定申告を周知する目的があると見受けられるが、ジンジャーポークを作り、チーズタッカルビを食べ、ゲーム実況をした…という報告には何か意味があるのだろうか。同ツイートには、関連するYouTube動画のリンクも追記されていた。

「同じく国税庁が運営しているYouTube・国税庁動画チャンネルでは、税に関する動画を数多く発信しています。ツイートで話題になった関東信越国税局広報室も、同じチャンネルから複数の動画をアップしていますが、その動画は一見すると税に関係のない一般YouTuberの動画のように見えます。例えば、先のツイートにも挙げられた『ジンジャーポーク』の“作ってみた動画”は、YouTubeでも人気ジャンルと言われる“料理動画”です。しかし、ただ調理するだけではなく、調理の間にスマホで簡単に確定申告をするシーンが挟まれており、スマホ申告の手軽さをアピールする面もあると受け取れます。YouTuberさながらに、フランクに確定申告を紹介することで、若い世代にスマホ申告を広めようという狙いがあるように感じられます」(情報誌ライター)

 SNSユーザーの“ウケ”を狙ったような一連の投稿だが、評判はあまりよろしくない。ツイッターユーザーからは《意味不明すぎる》《税金でこんなことしてるんですね。なめてますね》《国税庁から煽られているように感じて不快》《まともに税金使えや》《スマホ申告が便利なのは分かったけど、こういう形で宣伝されると意地でも使いたくなくなる…》《確定申告の時期でみんなピリピリしてるから、若者向けアピールしても炎上するだけでしょ》などと、批判の声が相次いでしまっている。

 狙い通りの反応では無かったかもしれないが、結果的にスマホ申告の認知度は広まったようだ。

(浜野ふみ)

マネー