俳優の谷原章介(50)がMCを務める情報番組「めざまし8」(フジテレビ系)の1月11日放送回では、安倍晋三元首相銃撃事件において殺人容疑などで送検された山上徹也容疑者(42)について取り上げた。同番組の報道内容に対し、視聴者からは批判の声があがっている。
約半年間という異例の長さとなった鑑定留置を終え、奈良地検は山上容疑者に刑事責任能力を問えると判断。勾留期限である13日までに殺人と銃刀法違反の罪で起訴するとみられている。
同番組では鑑定留置が終了したことの他に、山上容疑者に対して100万円を超える現金が支援者より差し入れられていることや、一部ネット上では“英雄視”されていることなどを特集した。これに視聴者からは批判の声が相次いだという。
「番組ではSNS上に投稿されていた『山上徹也は英雄でしたね。山上徹也がしたことは正しかった』というコメントを取り上げました。この投稿主は英雄視する理由について『たくさんの宗教被害者を救ったからです』と、取材に回答したとも報道。放送中、Twitter上では《理由があれば殺人しても良いと勘違いする人が出てしまう。こういう報道は良くない》などの批判の声が殺到する事態に。番組では、放送中の画面下部分に視聴者の意見ツイートをリアルタイムで転載するシステムがあるのですが、《英雄視されてると報道する意味がわからん》といった番組批判の声も掲載しており、あえてネット炎上を煽っているという見方もできます」(メディア誌ライター)
物議を醸したのは“英雄視”報道だけではない。MC谷原のある発言にも、ネット上がザワついた。
「特集の終盤には、今後起訴されるであろう山上容疑者の量刑について、弁護士として出演した若狭勝氏が解説しました。若狭弁護士は、検察が無期懲役ではなく死刑を求刑するかどうかがポイントであると持論を展開。これに谷原は『今回大きな罪としては殺人、そして銃刀法違反。その2つだと思うんですけど…元総理とはいえ、人を1人殺したことに対する量刑として、無期懲役は重いんですか?軽いんですか?』と、質問したのです。この、“元総理とはいえ〜”という発言には、視聴者から《総理大臣なら仕方ないということ?》《元総理とはいえ、って、どういう意味?何言ってるの?》といった声があがっています」(前出・メディア誌ライター)
谷原の“元総理大臣とはいえ〜”発言の本意は恐らく、元総理大臣という一国の重要人物であっても、法の場では1人の被害者として扱われ、量刑に加味されることはないという意味なのだろうが…前後の文脈から、一部の視聴者には逆の意味で捉えられてしまったようだ。国民の関心度の高いこの話題を取り扱うにあたり、番組側の“炎上狙い”がもしあるとするなら、狙い通りネット上は大騒ぎとなった。
(浜野ふみ)